第31話「魔女の正体」
ネロスから過去の話を聞いた感想だけど、まさに異世界ファンタジーなんだな。
そして、私達が戦ってたモンスターや四天王は、ラグナラスだと英雄扱いされてたのか。
それだとますます分からない。魔女の口車に乗ってこっちの世界を攻めてきた理由だけは納得がいかないし、そもそも魔女はなぜ私達に魔法少女になれる因子をばら撒いたのか。
今はランザクとクローニャが魔女を探してるようだけど、見つかるのかな?
「……余の直感なのだが、聖女であるミチカの事は好きなのだが、冷静になったらそれが危険な行為だと分かった」
「どう言う事?」
「ふむ、魔法少女ステラは二人じゃないと変身できない。なら、もしも余とミチカが合体した場合、それは魔法少女ステラなのか? それともまったく異なる異形の怪物になるのか? もしも後者が魔女の狙いならば、余は我慢する。今はランザクとクローニャを信じるしかない」
❤︎
「チッ、狂愛に飲まれて、そのままミチカと合体すれば良かったのに、こちらの策はバレたか」
一人の魔女は悔しそうに遠距離からミチカとネロスを監視していて、苛立ちを見せていた。
「にゃー! やっと見つけたにゃ!」
「!!」
魔女は慌てて声がした方を振り返ると、そこにはランザクとクローニャが立っていた。
「やはり、全ては貴様の自作自演だったのか。モンスターの居ない世界を我らに襲わせて、その混乱を意図的に生み出して、しかも人類の希望のような存在である魔法少女を作って中立的な立場を作ったのだな」
「……」
「沈黙は肯定と受け取った。良い加減に白状したらどうだ? 貴様は何者だ?」
「何者だと? 本気で覚えてないのか? あーそうか、混沌覇王に夢中でワタシなんて眼中になかったか」
魔女はフードを外すと、赤髪で
「ワタシは混沌覇王の娘のジェシカ。あの時は父様の指示で隠れていたが、お前達に父様を倒された恨みを晴らさせてもらおう」
「ずいぶんと回りくどいことをしたな。それで? ミチカとネロス様が合体するのが目的なら、その後は何が目的だった?」
「ふん、
ジェシカが杖を取り出すと、ランザクとクローニャを向けて魔法を放った。
「全ての真実を明かしたぞ。なら、もう隠す必要はないな。消えろ虫ケラども」
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