第6話 お金があったとしても

現在、夫は日本の上位約0.X%にはいる収入がある。

サッと検索して出てきた統計の話なので、実際のところはよくわからないが。

だからと言って、夫は夫であって、私ではない。


そして、私は私なりの悩みを抱えている。


ほとんど話すことはないが、少し何かを誰かに溢すと必ずに近い数値で「お金があるんだからいいじゃん」と返されてしまう。基本的には夫の仕事については話さないので、結婚式等で夫の勤務先をすでに何らかの理由で知っている人と話した場合だが、そういう話では、ない。


そして、余計に悲しさと虚しさが込み上げてくる。


今、手元にある程度のお金があるのは事実かもしれないが「ある」という事実があるだけで、使うわけではない。10kmくらいなら自転車を使うし、スーパーでは値引きシールを探すし、メルカリにも売買共に大いにお世話になっていて、家も相場よりも安い賃貸だ。一目でお金を掛けているとわかるような持ち物や習慣は持たず、少しの贅沢をしているといえば子どもの学びや思い出に関わる「経験」にしか費やしていない、と思っている。

・・・・・・そんなお金の使い道の話はどうでもいいのだが、安物の下着3枚さえ買うお金が無かった時代を経た私であっても「お金があるんだからいいじゃん」にはならない。

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