最終話「怪盗に終わりはない!」
ーー6年後。
「新刊! 新刊! クラウンバレットの新たな獲物が決まったぞ!」
「すごいよな、この6年間、怪盗エンターテイメントのトップをキープしてるからな」
「息子もクラウンバレットに憧れて怪盗になりたいってさ!」
⬛︎
「皆の者、揃ったな」
私、リミカは魔術師としての技能を獲得してクラウンバレットのボスとして6年間も努力してきた。
レミア、ディン、アサン、ラカ、ガラハン、ナルタ、100人の獣人。
そして、サラ。
これだけの仲間に囲まれ、支えられながら私達は今日まで生き続けてきたんだ。
「今回の獲物は『終わりなき金塊』だ! この財宝は無限の富を生み出す財宝だが、その代わりに所有者や関わった人間を不幸にする危険な財宝だ。これを奪ったら封印するのが今回の目的だ!」
「それじゃ、行こうかリミカ」
サラと手を繋ぎながら、私はクラウンバレットの面々に向かって宣言した。
「行くぞみんな! 今日も怪盗エンターテイメントを盛り上げるぞ!」
⬛︎
怪盗、たしかにやってる事は良くない事かもしれない。
だが、彼ら彼女らが活躍する事で人々に夢や希望を与える事ができる。
人間界、魔界、全ての人々を熱狂させて、見る者達を興奮させる。
怪盗は危険な仕事だが、その分やりごたえのある仕事なのだ。
クラウンバレットをキッカケに怪盗を始める若者が続出している。
ある意味で、クラウンバレットは人々の願望すらも盗む事に成功したのかもしれない。
今日も世界はクラウンバレットを中心に回り続けるのであった。
fin。
怪盗少女は誤ってお姫様を奪ってしまった!? 心之助(修行中) @sake3671
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