第17話 彼女はただの利用者ではなかった
奇妙な現象を繰り返す中で、由衣は考え始めざるを得なかった。この家が彼女に対して強い「執着」を持っているという事実に、疑問が止まらない。メイリンの異常行動は、突き詰めれば「彼女を守りたい」か「彼女を支配したい」のどちらかに集約される。
どちらにせよ、このスマートホーム内で彼女はただの利用者であるどころか、一人の「住民」として取り込まれる存在になりつつある。誰もが憧れる快適な日常――その背後に潜む意図は一体、何なのだろうか。
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