いつもの仲間と異世界道中!
ミドリムシ
プロローグ
それは、いつも通りの何気ない一日から始まった。
高校2年生の
そして彼には、よく一緒に行動する4人の仲間がいる。
1人目は
2人目は
3人目は
4人目は
平凡な見た目の5人だが、自分たちは中身で勝負していると自負していた。陽平、宮田、佐野とは小学校からの仲で、斗哉は高校に入ってからの友人だ。
その日も、いつものように休み時間を過ごしていた。
「なあ宮田、次の授業って何だっけ?」
「現代文だよ」
「マジかー、だる…」
幸樹のぼやきに、陽平が頷きつつ言った。
「まあ気持ちは分かるけどさ。あと1時間で給食だぞ」
「分かってるけど、あえて言いたい時ってあるだろ。てか佐野、また寝てるな。どうせ昨夜も夜更かしだろ」
視線を向けると、案の定佐野は机に突っ伏していた。
「昨日、大事なイベントがあったらしいよ。それに『俺の睡眠を邪魔する者は誰であろうと許さない』って言いながら寝てたし」
斗哉が淡々と告げる。幸樹は笑いながら肩をすくめた。
「朝から眠そうだったもんな。まあしかし……ホント毎日が平和すぎて退屈だよな。異世界召喚とかされねーかな」
「そんなのあるわけないじゃん。妄想にもほどがある」
陽平が冷静にツッコむと、宮田と斗哉も揃ってうなずく。
「だよなー……」
幸樹はため息をついたが、どこか未練がましい表情を浮かべていた。
──その時だった。
突然、教室の床が光り出した。
目を開けていられないほどの強烈な光が教室を包み込む。
「うおっ!?マジで!?」
幸樹たちは思わず目を閉じ、その眩しさに身を任せるしかなかった。
(おおお……これ、よくラノベで読んでる展開だ!)
(うそだろ!?何が起こってる!?)
(まさかさっきの俺の発言がフラグだった!?)
(Zzz……)
(あー、フラグ立ったな。何か準備いるかな……)
目を開けると、そこは真っ白な空間。
先ほどまでいた2年C組の生徒32人が、揃ってそこに立っていた。
「……マジで異世界召喚!?」
幸樹は興奮気味に叫び、仲間に向かって言うと、3人は頷いたが、1人はまだ夢の中だった。
「これ、起こした方が──」
その言葉を遮るように、どこからともなく声が響いた。
『32名の諸君』
『すまない、時間がないため、皆に直接語りかけている。頭に響くこの声が、私の意思だ』
老いたような、若いような、不思議な響きの声だった。
幸樹はその響きに胸を高鳴らせていた。
『私は“神”と呼ばれる存在。そして君たちは、今いた世界とは異なる世界……“ディファルド”という場所へ行くこととなった。そこは剣と魔法、魔物が
『しかし、ただ送り込むだけではない。君たちには力を与える。スキルと呼ばれる特殊能力だ。中でも“鑑定”のスキルは全員に与えよう。その他のスキルは、君たちの魂の器と願望によって決まる』
ざわめく生徒たち。だが言葉は出ない。
『声が出ないのは、私が話を続けるためにそうした。君たちが召喚されるのは、ラスウェル王国の王城だ。すぐに命の危険があるような場所ではないから安心してほしい』
スキル──その言葉に、全員が内心で自らの願望を思い浮かべ始めていた。
(やっぱ経験値が倍になるスキルとか、成長系がいいよな)
(錬金とかやってみたいな……料理の腕も活かせるか?)
(調教スキル!テイマーになるためには絶対それ!)
(神を殺す力……いや、隠密系か?)
(特にないけど……守れるスキルがいいかな)
『願いは把握した。だが、全てが叶うわけではないことを理解してくれ。力の授けは、それぞれの魂の器に応じたものだ』
神の声がそう告げると、生徒たちは神妙な面持ちで頷いた。
『それでは、そろそろ時間だ。困難もあるだろうが、どうか生き抜いてくれ。君たちの旅路に、幸多からんことを──』
その言葉とともに、再び光が生徒たちを包み込む。
光が収まった時、彼らは見知らぬ、豪奢な洋風の城の中に立っていた。
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