学園反逆ブラッククロウ 外伝 冥王の王女
ハガネ
冥王の王女降臨編
第1話 お困りなら声をかけて
これは私、冥界の第一王女でありセーラー戦士、セーラーハーデスである土萌 祭理とあの世から出禁となったある青年でありおっさんの物語である、私は中学までは冥界で過ごして今は現世つまりこの世にいる、1人の女子高生としてライトパープルとダークパープルの制服を着て、胸元には冥王石がはまったブローチをかけて過ごしていた、偶々、私はそこで妖怪の夜叉に襲われていた青年を見てライトパープルとダークパープルのレオタード風の金色のエネルギーラインが入ったセーラー服と両手両足にライトパープルとダークパープルのブーツ、両肩、両手、両足に金色と銀色のアーマーパーツを身に纏いセーラーハーデスに変身して夜叉を冥王の鎌 タナトス グレイブで斬り裂いた、その青年のおっさんは明らかに胸元を貫かれていたがみるみるうちにその傷が治っていく私は「大丈夫!」と声をかけた、彼の肩を掴んだ瞬間、彼は日本の地獄であの世から出禁になっているという記憶が私に流れ込んできた、その男は私に「どうも世にも珍しい仙人です、出会ってしまってご愁傷さん」と言い夜叉から鬼火をカンテラに収めて去っていた、そしてまだ彼の名も知らない、そしてその一夜が明け私は高校で彼の存在を調べていたあの世から出禁の刑をくらっている人物なんて冥界にもまず早々にいない、そしてそこで学校終わりに私は彼が住むであろう商店街、黄泉比良商店街に行ってみることにした既に普通の商店街とは違うこの世ならざる雰囲気が商店街に漂っていた、そしてそこにカンテラを持ち歩き彼が来た彼は私に「お困りなら声をかけてくれれば来たのによ」と怠そうに言った私は「私は土萌 祭理、訳あって高校からこの世暮らしなのよそれでいてセーラー戦士、冥王星の守護戦士セーラーハーデスよ」と言った、頭を掻きながら彼は「俺は現世 渡、現世と描いて現世そしてそれを渡る者って訳だ」と彼がただものでないのはすぐにわかった、鬼火は言うなれば魂の火だ、それを集めて彼はあの世へ行こうという明確な目的があることも、そして彼の経営する銭湯、七福神に私は足を運ぶ事になる、銭湯らしい光景が広がる中、七福神の像やフィギュアが目立った、私は腰掛けて渡に「で、何で貴方はあの世から出禁の刑をくらっているの?」と質問した、渡は頭を掻きながら「あの世でやらかしたんだよ、そして俺は御天道様から鬼火を持つ権利を剥奪された」と説明した、だが私は魂の根源が霊をその身に纏い変身できる性質を持っている事に気がついた、私は「貴方ひょっとして霊の鬼火でも変身できるわけ?」と再度問いかけた、渡は「目の付け所いいな、流石は冥界の第一王女だ、俺は霊の鬼火でも変身できる、だがその一方でその使った鬼火は消費されて貯めれない、昔、戦争の真っ只中で変身した事もある、その時、貯めた鬼火を全部使って一から出直しだ」と冥界の中学の書物で見たことがある、人間には十王の地獄でもたまに霊の鬼火から変身できる体質の亡者がいる事、そしてそんな亡者達は現世に留まりあの世から出禁刑をくらっている事も、そして彼は私よりも長く戦前からこの世にいるという事もだ、最早、今の私には選択肢はないけど彼のサポートならできる、セーラーハーデスになればその破滅の力をうまく加減すれば鬼火をあのカンテラに貯める事ができる、私は渡に「これも何かの縁ね、お困りなら声をかけてよ」と言った、そして胸元のブローチを外して私は渡にブローチの中にはめこまれた冥王石を見せた、そして紫色に光輝く冥王石のその力を渡も感じとったようだ、渡は私に「嬢ちゃん魂的は人間と神騎のどっちもだろう、そして冥界であんたは生まれた事は間違いなさそうだ、そしてあんたはセーラー戦士という全く異なる存在として生まれたしかもあんたが最初であってるか?」と質問した、私は「あってるわよ私はこの世界でまず最初に生まれたセーラー戦士よ」と返した頭を掻きながら「だろうな、だから霊や妖怪なんてのも見えるはずだ、話は変わるがこの銭湯で一緒に暮らさないか?俺は話し相手が必要なんだよ」と私は「いいわよ、ほってはおけないし」と返した、そしてこれから私と渡の世にも奇妙な不思議な物語の幕は開く、そして時同じくしてその頃、魔物と戦う1人の神騎がいた彼女の名は神騎グランニール、私の生み親たる存在だ、彼女は双剣カムイを両手に持ち真紅の光の斬撃で魔物を蹴散らしていた、変身前の名は伊奘諾 紅羽だ、そして紅羽は「にしても妖怪も魔物もかなり多いな、人に危害加える前でよかったよ」とそしてそこに炎の蝶を纏い飛んで来た退魔士がいた、彼女は伊邪那美家の退魔士、伊邪那美 祭羽だ、祭羽は紅羽に「少なくとも十王様から要請で私達は動いているんですよ、神騎に次ぐ新たな存在も確認しないといけませんし」と彼女は襲いくる魔物に炎の斬撃をくらわせ蹴散らした紅羽はそれを見て「ご愁傷さんって感じね」と言った、そしてその頃、冥王ハーデスは閻魔大王のいる地獄に出向いていた、そしてそれぞれの運命は少しずつ動きだす、これは冥界の第一王女でありセーラー戦士である私、土萌 祭理とあの世から出禁の刑をくらった彼、現世 渡が紡ぐ新たな怪奇冒険譚である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます