第6話 パラレルワールド

怖かった。

彼に嫌われるのが。

彼の負担になるのが。

世間的に物わかりの良い大人の女性を演じた。

素直になれなかった。

彼の言葉を信じる事が出来なかった。

あの時彼の言葉を信じる事が出来ていたら、

彼の言葉通り行動する事が出来ていたら、

一緒の未来もあったのかもしれない。


でも、

私には彼の未来を奪う事は出来なかった。

私が経験したことを、喜びを、楽しみを

彼にも経験してほしかった。

普通の未来を彼や彼の両親から奪う事は出来なかった。


あんなに愛を囁いてくれたのに

彼の精一杯の想いを素直に受け入れる事は出来なかった。


どこか別の世界にいる私。

彼の言葉を素直に信じて。

彼から離れないで。


「ずーと、ずーと一緒に居たい。」


その言葉だけに耳を傾けて彼と一緒に生きて。

必ず幸せになれるから。

世間の目も言葉も気にしないで。


私はこっちで願ってる。

私達の幸せを…。

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