新選組トリップ奇譚

柊 唯

令和から文久へ

『新選組トリップ奇譚きたん』始まります。

ご覧頂きありがとうございます。

トリップよりタイムスリップですが、語呂の関係でトリップ奇譚にしてみました。

設定や歴史がガバガバかと思いますが、素人作なので暖かい目で見て頂けると嬉しいです。

恋愛物ですので、途中から恋愛要素あります。


ーーーー


 2025年のある日、中村かなたはいつものように電車に揺られていた。ただ、この日はいつもと違い、連日のアルバイトと大学の課題に追われ、眠気が限界まで来ていた。


 本当は今日のバイトは休みのはずだったのだが、バイト先の同僚の主婦・田中の子供が熱を出したとのことで、急遽代わることになったのだ。


「ふぁ〜」


 車両が駅に着くと、あくびを噛み殺しながらホームから階段へと歩く。二度目のあくびが出そうになる所で「しまった」と、思った時にはもう遅かった。


 足を躓き、階段の一番上から体が宙を浮く。


 疲れのせいなのか、元々の性格なのか、かなたの脳は冷静に【死ぬかも】と判断し、今までの思い出が走馬灯のように流れた。

 まるでスローモーションかのように階段が一段、一段と目の前を通りすぎていく。


(そういえば、田中さんのお子さんの体調は大丈夫だろうか)


 そう考えた矢先、かなたの目の前は真っ暗になった。

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