怪竜

@memoraiza

破壊兵器「怪竜-かいり」

「ここはもうダメだ!撤退するぞ!」

「小隊長!負傷者が多すぎて運びきれません!」

「負傷者は置いていけ!とにかk…っ!!?」


「ごめんね。」


その日。破壊兵器が現れた日。世界の人口が半分になった。そしてその破壊兵器「怪竜-かいり」を討伐するために世界中の国が総力を挙げて組織した軍隊が「WR」こと「world right」。WR日本支部隊長が本日任命する我々68期生に説明した。

私は、その怪物で両親を失っている。復讐する時は近い。


無事に隊員任命の式典が終わり私の顔を見て走って来る奴がいた。

「おはよ!奼々季たつき!」

「おはよう。奈冲なおき。」

奈冲とは幼稚園の頃からの幼馴染みで昔はよくおままごとをして遊んだ。

彼女も両親を亡くしている。


「いやぁ~入隊試験どうなるかと思ったよ~」

「何言っているの。次席で入隊したくせに。」

「奼々季は主席じゃん!!」

手前味噌を並べると私達二人は神の子なのか、と言うほど頭もよく身体能力もずば抜けている。

元々私は勉強も運動も得意では無かった。

しかし怪物への復讐のためだけに私はここまでやってきた。良くも悪くも私を変えたのは怪物だ。

奈冲は元々凄かった。俗に言う天才ってやつだ。


適当に話しながら歩いていると奈冲が前から来た同期とぶつかった。

「「いてっ」」

相手は確か身体能力では、この私達より遥かに上だったが絶望的に頭が悪い男の子だった。

「…前を見て歩け。女。」

「はぁ!?何それ感じ悪い~!」

「あなた、名前は?」

そう言うと彼は歩みを止めずに名乗った。

悠真ゆうま…」

彼は格闘技術が特殊部隊隊員の11倍は優れているらしい。

いずれ格闘技術を習いたいとは思ったがそれはまだ先になりそう…

奈冲をなだめてこれから始まる戦と言う名の訓練に備えるべく食堂へ向かった。

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