「日本滅亡予言」で助かるのは、〇人…

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 ある男子が見てしまった、日本の未来とは?そ、そんな…助かるのは…〇人だけ…だったとは…

 「装備の甘い冒険」

 「弾丸登山」

 どちらも、死のピンチにあいやすいでしょう。

 死のピンチといえば、こんな予言があった。

 「たぶん…7月5日に大災害が起こるだろう。日本を滅亡させるほどの大災害が」

 あった。

 あった。

 その予言を強く信じていた男子 2人が今、翌日の登山を前におしゃべり中。

 「あの予言、信じてた?」

 「ああ。予言を信じすぎて、オレにも予言を知る力がついたくらいだ」

 「おいおい、今はそういう話をやめろ」

 「そうだな」

 「ナイフ、地面を掘る物、革袋…とりあえず、準備はできた」

 「じゃあ、出発だな」

 軽い2人。

 だが、弾丸登山は過酷。

 「…うう」

 「…疲れた」

 予想通り、ピンチな2人。

 が、幸運にも山荘が見えた。

 「やった!」

 「休める」

 山荘の中では、男女 2人が身を寄せあい座り込んでいた。

 「年輩だな」

 「ゆるい顔もしていない」

 「ということは、シューショクヒョーガキ世代の人たち?」

 「かもな」

 ここで、弾丸登山男子のうち1人が妙なことを思い出す。

 「あ、オレたちをあわせて 4人!」

 実はこの男子、「 4」をキーワードとした予知夢を見ていたのだ。

 「山荘にいる 4人だけは、助かる」

 それって、まさに今の状況では?

 「山荘で助かるのは、 4人…」

 「?」

 「実は、オレ…」

 「何だよ」

 「山荘で助かるのは4人だけっていう妙な夢を、見てしまったんだ…」

 「そういえば、予言を知る力がついたって言っていたな」

 「ああ。今の状況と数がぴったりで、気味が悪いよな?」

 「でも、助かるなら良いじゃないか」

 「…」

 「考えようによっては、気味が悪いどころか幸運だよ。4は、幸せの 4だ」

 「…そ、そうだよな」

 「元気を出せ!オレたち 2人と山荘の 男女、合計4人が助かるんだ」

 「だよな」

 「ははは…。お前が持ってきたナイフとか、必要がなくなったな!」

 そう、言ったとたんだ。

 山荘の中に座り込んでいた男女 2人が、立ち上がった。

 「へ~。ナイフとか、持ってきたの?」

 「準備良いじゃないか」

 幸せ予言、当たりましたね~。

 男性 1人とお腹の中に双子を宿した女性 1人の計 4人が、山岳救助隊により山荘の中から無事に発見され、弾丸登山をしてきたヘーセー生まれ男子たちの死体も、土の中から無事に発見されることとなった。

 

 

 

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