あの日、目覚めた異能によって、私は今、執行官となった。
この姿で当たり前に世を歩むことなど、元より望んではいなかった。
ただ自分の異能を手に、事件を調べ、真実を探り、時に命さえも危ぶまれる危機に陥る。
どれ一つ、笑って済ませられるものではない。
しかし私は知っている。人々が恐れおののく存在の裏に、事件の奥に潜む理不尽が、
世に喧伝される“真実”とは一致しないことを。
胸に信じるものがあるからこそ、たとえ茨の道であっても進む。
危険と恐怖に満ちた逆境の中で、人は成長するかもしれない。
だがこれは、己自身を証明するための道なのだ。
手軽に罪が溢れるこの世界で、真の救いの道を示すために。