第18話 タイトルだけで買いたくなる書籍
(今回は二つの作品をご紹介します。紙の本とカクヨム掲載の小説です)
――本題――
タイトルを見ただけで「買いたい!」と思った作品を二つご紹介しますね。
書店で「なにかいい本ないかなー」って探す場合、私は最初に見るのはタイトルと表紙の絵なんです。特にタイトルは大事ですよね!
今回は表紙は置いておいて、タイトルだけで「こんなん買うわ!」となった作品を2つご紹介します。まずはこれ。
アメリカ合衆国の女性SF作家、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアのSF短編3編の連作小説です。タイトルは――
「たったひとつの冴えたやりかた」
原題:The Only Neat Thing to Do
日本語タイトル、めっちゃかっこよくないですかー!? ガチのSF作品です。
ネタバレなしで解説しますね。
主人公コーティーは未知のものに対する知的好奇心が旺盛で冒険を求める少女。16歳の誕生日に両親から小型宇宙船をプレゼントされたコーティーは、こっそり宇宙船を改造し、両親にも内緒で旅立ってしまうという行動力が限界突破してますね。
連邦基地で行方不明になった人々がいる星系の噂を聞いたコーティーは好奇心からその星系へ向かう途中、その星系からのメッセージパイプを拾います。これが彼女の運命を変えることになります。
コーティが冷凍睡眠中、脳にイーアという生命体が寄生してしまいます。イーアはメッセージパイプに潜んでいたのです。シロベーンと名乗るイーアとコーティーは意気投合し、目的の星系へと向かう――異種間交流でありながら、寄生という怖さも含んだお話であります。冒険心旺盛なコーティは冷静に、シロベーンと知的な会話を交わし、友情さえも芽生えます。
この先は、ぜひ読んでいただきたい。「たったひとつの冴えたやりかた」の意味がラストでわかります。「冴えた」という言葉が選ばれたのもコーティーの精神の有様をよく表しているな、と感動します。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
もうひとつ。最近、カクヨムでタイトル見ただけで「もし書籍だったら一目で買っちゃう!」となるweb小説がありました。
ゆつみ かける 様
「君に手向ける花はない」
https://kakuyomu.jp/works/16818093088645057117
なんてすばらしい、タイトルだけで思わず中身を読みたくなるロマンチックでありながら、どこか悲しさも含んでいます。
手向けの花、すなわちヒロインはすでに亡くなっているんです。
花はない、つまり主人公はヒロインに対して良い感情は持っていない。
というあたりまで推測できてしまう上に、格調の高さまで感じられます。さらにハッピーエンドなのかアンハッピーなのかわからないから知りたくなるという絶妙なバランスもあります。
実際読んでみると、ヒロインの高校生の女の子は死んでいて(死因:首つり自殺)、生前好意を寄せていた主人公の高校二年生の男の子に未練があって憑りつくのですが、彼女は主人公に「あなたにフラれたショックで死んだからあなたに殺されたようなもの」と言いがかりをつけてきます。
現在も連載中で結末は未定なんですが、もし書籍化されたら絶対買おう、と思った名作です。読みやすいうえに背景描写がまるで純文学のように美しい……。
という訳で二つの作品ご紹介しましたが、それ以外にもタイトルだけで即買いした本がたくさんあります。もしもみなさんもそういう経験がおありでしたら教えていただけると嬉しいです🥰
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