小さな記憶 〜色褪せた一通の手紙〜
八坂卯野 (旧鈴ノ木 鈴ノ子)
北方にて
昭和二十年八月十五日。
ラジオノイズに削られた「大東亜戦争終結の詔書」の御言葉を賜った翌日、最果ての国土に配された我が大隊は、軍旗を靡かせ戦場を駆けていた。
火事場泥棒のような隙を突いたソ連軍の侵攻、私たちは敗北の二文字に、言い表せぬ思いを抱いて心で咽び泣き、町に住む同胞を救うため、勝利を目指せぬ防衛戦へ身を投じたのだった。
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