第13話 アームカットマン

ぐちゃぐちゃになったぼくは、

こうも変わることはできないさ、

筋肉達の切断が、

唯一の僕の癒しかな。


諦めついた人生で、

薄くさせたその行為は、

いづれ波に飲まれてく、

そして誰かに食べられる。


血管切るのは怖いけど、

腕を切るのはそうでもない。


痛みと汚れが気になるけどね、

それ以上に苦しみから逃がしてくれる。


女子がやるものと、

男がやるのはキモイけど、

やってもいいだろ別にさ、

人間みんな個性があるからどうにでも。


飽きて辞めて殺しても、

もうやりたくないこの行為をさ、

誰か殺してお願いよ。


病んでいるとか、

鬱になるとかそんなんじゃなくて、

なんにも分からんのよ全部全部。


僕が何かなんなのか、

もうなんにも分からない、

締まる筋肉と調子いい蝶々が群れていて、

吐き気がして止まらない。


眠気もそうさ、

全部かも、

終わっているのは僕含めてる。


早く死にたいと思う度、

時間が欲しいと思う度、

どうでもよくないこの現実、

終わってくれよな夏休み。


空が黄色く写ってさ、

眠たさに足を切られてる。


腕から黄色い液体流れてる、

終わった全てが終わってる。


やらなきゃ行けない全てを、

全てを辞めたいのに、

来年のための僕の歌。


死にたくなくなるといいな、

でも、今は死にたいな…

本当にね。


努力をしたくても、

身体に力が入らない。


もっともっとやりたいのに、

休む時間も何も無い、

吐きそうで泣きそうで、

やりたいのに死にそうなのに、

殺してお願いだからさ。


手に持ったカッター見れば、

罪悪感が放りでる。


休みたい、あぁ、休みたい、

殺しておくれよ十分に、


ザクザクカシャカシャ切っている。


切るだけ時間の無駄なのに、

休みも時間の無駄なのに、

受験の為に命を削り、

精神削り、

全部削って泣きそうで、

死にたい僕の最後の弱音にしたいけど、

どうせまたでる悪いとこ。


眠いし気持ちが悪いのに、

勉強しなくちゃね。


そう勉強しなくちゃね。


あぁ眠む。





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