第13話 ミリアの弟子

「ミリアお姉ちゃん、弟子にしてください!」

「あら、アンネちゃんじゃない。あたしの弟子?」


 この村の子供のアンネがうちに来ている。ミリアの弟子になりたい?


「うん!私、薬師に憧れてて、私もみんなを癒してあげたいなと思って」

「ええ……、どうしましょう。どうする?マックス」


 ミリアが俺に聞いてきた。


「弟子をとるのもいいんじゃないか?ミリアの自由時間が増えるぞ」

「そう?じゃあ弟子をとるわ。これからビシバシ厳しく教えるからね」

「やった!ありがとうミリアお姉ちゃん!」


 その日からミリアのスパルタ授業が始まった。


「一人で店番できるようにあたしの全てを叩き込むわ!このホンモロ草は鎮痛効果があるの……」

「ホンモロ草、鎮痛効果……」

「村長さんの湿布を作ってみましょう。まず水を沸かして……」

「水を沸かす……」


 そして一か月後、アンネは一人で店番できるまでになった。


「それじゃあたしはマックスと採取に出かけるから店番よろしくね」

「わかりました、ミリアお姉ちゃん!」


 俺たちは村の外に出た。


「ふふふ、マックスとデートなんて久しぶりね」

「そうだな。村に来てから薬師の仕事が忙しくて一緒の時間が無かったな」

「アンネのおかげね。あたし、マックスの採取じゃ満足してなかったのよ」

「そうか」


 俺とミリアは手を繋いで、薬草やキノコの採取をした。

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