第12話 ジャミルの結婚願望

「私たちも狩りに連れてってください!」


 疾風の刃の三人が狩りに連れてって欲しいと俺とジャミルに願っている。ゴブリンに捕まるような子たちが戦えるのか?


「ゴブリンに捕まるような子が戦えるのか?」

「あの時は囲まれちゃって……」

「背後から後頭部を狙われて……」

「俺は連れて行くのに賛成だぜ」


 ジャミルは女の子たちを狩りに連れていくのに賛成だという。結構可愛い子たちだもんな。ゴブリン産んでるけど。


「俺は独身なんだ。この子たちと親交をはぐくんで、ゆくゆくは結婚をめざしたいんだ」


 ジャミルは小声で俺だけに聞こえるように耳打ちした。


「わかった。俺たちから離れるなよ」

「「「ありがとうございます!」」」

「それで、名前は?」

「私はジェシカです」

「私はエイミーです」

「私はカレンです」

「わかった。よろしくな。それじゃ行こうか」


 俺たちは村の外の森に来ている。


「ほら、そこに角兎がいるぞ。弓で仕留めて」

「はい、むむむ……えい!あ、外れた」

「逃げられちゃったな。まあ最初はそんなもんだ」

「ごめんなさい」


 弓矢は初めて使うのかな?獲物を逃してしまった。


「ほら、あそこにビッグバードがとまってる。あれなら外さないだろう」

「はい、えい!あ、当たりました!」


 ビッグバードは木の枝から墜落した。


「やったな!ジェシカ!」

「はい、やりました!」


 ジャミルがここぞとばかりに褒めている。ビッグバードは血抜きしてアイテムボックスに入れて持ち帰った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る