大人になってしまった
たちばな かん
いつからか休息の心地良さを知ってしまった
楽しさを取ることをやめてしまった
憎悪を覚えてしまった
今と過去を潰しありもしない未来を見ている
文句を垂れて地団駄を踏む
餓鬼は生きているのに宝はない
価値が薄れていくことが大人なのか
全て平らで見えるのは劣ったところだけ
酷く色付いて形が歪む
落ちている基本を自力で拾わなければならない
何も作れずつまらないことを言う
みなが積み上げてきた言葉を我が物顔で使う
私は秀才だ、と
天才とまとめるな、と
努力だ、と
難しいことを言う
お前は特別ではない
普通であり平凡なのだ
驕り自惚れ自傷し
大人になってしまった、と言う
気持ちが悪い
誰がそれを撫でるのか
なぜ愛されると見放されると思えるのか
それが大人だからか?
そんなものがそうならば誰もなれと言えない
頭ごなしに大人を使うならそいつは餓鬼だ
指触りのいいものだけが大人なのか?
何も無いのが大人なのか?
そこにいるのは本当の大人であり貴方なのか?
違うだろう
自分の色に形に指をさされ
地を這って空も見れぬ馬鹿に怯えている
持て余すな
他者の美を感じれる者が自分の事をわからない
それも違う
理想と離れた自分を見たくないだけだ
その夢を作れたところでどうなった?
周りの評価は操れない
ならば理想と違くていいじゃないか
今ある感性で自分を探す
私はそんな貴方を見てみたい
大人になってしまった たちばな かん @citrus7
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