Prises of shade

土屋昴

蛤ぐりぐら

浜、というからには海でなくては。ここからは海は見えず魚もまずい。食い道楽の母は美味しい蛤を食べさせてくれた。子どもの私はとても集中して食べることが出来た。そのすべてを。贅沢。いまの私の辞書にはある。蛤という。味がする。味わう行為はどこか慣れきった鈍感さが必要に思う。昼間の浜に似た。

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Prises of shade 土屋昴 @subarut

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