流麗な筆致で、爽快な気分で読めるSFアクション小説!

通称『めがウザ』という名の本作について、一言で表現すると、かなりぶっ飛んでます。まず、主人公のアリソンという少女。銀髪眼鏡のボクっ娘で、第1話に出てきた男によると「眼鏡をはずせば、いい女だろう」とのこと。しかし、それは絶対に言ってはならない禁句なのです。次の瞬間には男が瞬殺され、たまげてしまいました。

本作の舞台は、いわゆるサイバーパンクな世界観で、アリソンはパートナーの少女とともに、傭兵として生活費を稼ぐ日々を送っています。少女にはおおよそ似つかわしくない、機械刀に大口径ハンドガンという物騒な武器を得物に、寄ってきては眼鏡をはずせというウザ男たちをスタイリッシュに狩っていくのが、なかなかに爽快でした。それとは逆に、眼鏡を褒めてくれた人物にはすこぶる寛容な一面を見せるアリソンに、くすっともさせられました。

なぜ、アリソンはそこまで眼鏡にこだわるのか。それは、幼少の折に自身を救ってくれたという「あの人」に繋がる重要なアイテムだからなのです。そしてアリソンの捜し求める「あの人」とは一体何者なのか。当初から大きな謎が提示されており、第一章13話までを拝読したところですが、この先の展開が非常に楽しみです。

さらさらと頭に入ってくるような流麗な筆致も素晴らしく、強くて可愛い女の子×サイバーパンク×爽快アクションが好きな方には、特におすすめの一作です!

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