反撃スキルが強すぎます!!〜王国の出会い編〜

@keikei114514

第1話 反撃

(少女)はぁ…!はぁ…!


夜の森の中を一人の少女が駆け抜ける


(男)………


それを無言で追いかける男


この状態、側から見ればどちらの味方につくべきかは明白だ


(???)そこまでだ!


俺はそう言いながら少女と男の前に割ってはいる


(男)なんだ貴様は


いい質問をする、そんな質問をされたらカッコつけるしかないよな?


(アストラ)俺の名前はアストラ・ヴェレス、最強の反撃者だ!




反撃スキルが強すぎます!〜王国の出会い編〜





(男)貴様が誰か知らんが俺は王国騎士だぞ?怪我をしたくなければその小娘を渡せ


(アストラ)へー、その凄そうな王国騎士とやらはこんな弱そうな少女も僕に協力してもらわないとつかまえられないんだ?


(男)なるほど口が上手い小僧だな、いいだろう、その挑発乗ってやろう


そう言うと王国騎士(笑)は剣をこちらに構える


(少女)ま、待ってください!


騎士が俺に斬りかかろうとした瞬間、少女が割り込む


(少女)わかりました…私が行きますから…この方には手を出さないでください…!


涙目になりながらも少女はそう叫ぶ


(騎士)ふん、最初からそうすれば良いものを


騎士はそう呟き少女の腕を掴もうと近づく


(アストラ)おいおい、まさか俺を無視するつもりか?


俺は再び騎士の前に立ち塞がる


(騎士)はぁ…まったく、あの小娘が助けてもらったと言うのに、その命を自ら捨てにくるとはな


助けてもらった?誰が?もしかして…俺が?


俺は少女に目線を向ける


すると少女は俺に逃げて、と声に出さず口を動かす


俺は少女に一歩ずつ近づき質問をする


(アストラ)もしかしてだけど…君は俺があいつに負けるとおもってる?


(少女)え…?まぁ…うん…


少女はそう答える


そうかそうか、負けそうねぇ…


(アストラ)舐めんなよぉ!


(少女)!


少女がビックっと体を震わせる


(アストラ)俺があんな王国騎士(笑)みたいな奴に負けるだぁ?3日寝てなくても勝てるわ!


(騎士)…貴様、遺言はそれで終わりか?


瞬間、騎士から魔力が溢れ出る


(騎士)ここまで馬鹿にされそのままにしておけば王国騎士の名に傷がつくというもの


魔力が剣を包む


(騎士)俺のスキル『暴君』により一撃で屠ってやる


(アストラ)はっ!何が暴君だよ、どうせデコピン程度の威力しか——————


その瞬間アストラは森を突き抜けた先の崖まで吹き飛ばされていた


(騎士)所詮はガキ、井の中の蛙だな


(少女)そんな…


少女は腰が抜けたように座り込む


(騎士)さぁ、来てもらおうか


騎士はそう言うと少女の手をとろうとする


しかし、その腕は少女に届く事はなかった


何故かって?


俺が先に奴の腕を斬り獲ったからだよ


(騎士)がぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!!


手首から先が無くなった騎士は叫び血を流していた


(アストラ)たく、あんな遠くに飛ばしやがって


(騎士)何故だ…


(アストラ)?


(騎士)何故無事なんだ!


騎士は続けて叫ぶ


(騎士)俺のスキル『暴君』は防御無視の圧倒的な魔力出力ができるスキルだ!お前のようなガキが耐えられるものではない!


(アストラ)でも耐えられてるじゃん


(騎士)!、クソガキ…!


騎士は噛み締めるようにそう呟く


(アストラ)仕方ないなぁ…


俺はスキルを発動し剣が召喚される


(騎士)なんなんだ…それは…?


騎士が俺にそう問う


(アストラ)これか?これは俺のスキルのオマケみたいなやつだ


(騎士)スキルだと…?お前のようなガキが…?


(アストラ)そうだよ


(騎士)嘘をつけ!


騎士はそう叫ぶ


(騎士)スキル所持者は王国で厳しく管理されている!スキルが発現した時点で魔力を察知し、所持者の元に向かう!


(騎士)つまり王国にいる限り魔力で追跡できるのようになっているのだ!お前がスキル所持者なら俺が知らない訳がない!


(アストラ)はぁ…どっちが井の中の蛙なんだか…


(騎士)なんだと!


(アストラ)言っとくけど俺は王国に出入りしてるよ


(騎士)だから、それなら魔力をたどって…


(アストラ)じゃあ魔力探知をコップとして魔力を水としよう


(アストラ)コップに水が入れば一目でわかる


(アストラ)だけど、そのコップを海の中に入れて海の中から見れば水か入っているかはわからなくなる


(騎士)!、まさか…


(アストラ)そう、つまり僕の魔力量が多すぎて探知機に引っかからないの


(騎士)そんな馬鹿げた話があるか…あってたまるか…!!


そう雄叫び騎士は再び襲いかかる


(アストラ)軽いな、やっぱり片腕だからかな?


俺はそう言いながら奴の剣を剣で受け止める


(アストラ)お前のスキルは防御が無視になるほどの魔力出力を出せるんだよな?


(騎士)それがどうした?


(アストラ)俺のスキルは受けた魔力攻撃を何倍かにして返せるんだ


(騎士)!、そんなスキルあってたまるか!


(アストラ)なら見せてやるよ、俺のスキル——




『反撃』を




召喚された剣に魔力が集まっていく


そしてアストラは片腕で騎士を捕まえたまま構え、放つ




(アストラ)リベンジ・インパクト




森全体が淡い光に包まれる


そしてその光が消えた時、周囲に森などどこにもなかった


(アストラ)ふぅ…終わった終わった


(少女)あ、あの…


少女が話しかける


(アストラ)どうした?


少女は深呼吸をし、目をまっすぐ見て言う


(少女)ありがとうございました!


そう言うと頭を深く下げる


(アストラ)………


(少女)…………あの?


アストラが何も言わないので少女は恐る恐る顔を上げる


すれとアストラは少し目を見開きポカンとしていた


(少女)どうかされましたか?


少女は問う


(アストラ)いや、懐かしい感じがしただけだ


アストラは自分で頬をパチンと叩きながらそう答える


(アストラ)お前には聞きたい事が山ほどあるけど


(アストラ)とりあえず名前教えてくれないか?


アストラはそう少女に名を問う


(アモル)私はアモル・ヴェルス、西の精霊の森から来たの


そう言うと彼女はニコッと笑ってみせた


朝日が照らしたからか、

その笑顔は美しさを孕んでいた

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