第3話 ケンのいへん13

臨海学校りんかいがっこうでは、

魔法まほう実験じっけん使つか

ほしのすなやイカの

ほねやヒトデを

りにくんだ。


けど、それって

すごくたいくつ。

そうおもうでしょう? 


でも、あんたたち

てくれたら、

つまらないはずの

臨海学校りんかいがっこうが、

すっごくたのしいたび

なるとうわけさ」


 こうしてみんなは、

二日後ふつかごにリリスも

くという、

月星海岸つきぼしかいがん出発しゅっぱつする

ことになりました。


 たび行先いきさきまると、

はなしはにぎやかにすすみました。

けれどもオーティスは、

それでもまだ

うつむいていました。


かれはしばらく

そうしていましたが、

おもむろにそっと

がりました。


そして、たびはなしにもり

がるみんなをのこして、

自分じぶんだけさきに、

部屋へやへとげて

しまいました。


オーティスは

かたをとして、

部屋へやのかぎをしめました。


月星海岸つきぼしかいがんだって! 

海水浴かいすいよくだって! 

ぼうけんも、

えいゆうでんもあった

もんじゃないよ。

これではただの

なつ旅行りょこうじゃないか)


 オーティスが

部屋へやはいるとすぐに、

かべにはってある

いちまいのトランプが

にとまりました。


トランプには

クローバーのはち

がかかれており、

そのうしろにはちいさな

はっぴきのクマの

かくれるようにして

えがかれていました。


オーティスはお

りのトランプを、

ダイとのたび出発しゅっぱつする

までのカウントダウンに

使つかっていたのです。


あと八日ようかで、

本当ほんとうであればオーティスと

ダイの二人ふたりだけで、

旅立たびだ予定よていだったのです。


そしてそれは、

おとこらしい友情ゆうじょうの、

だいぼうけんになる

はずでした。



読んでいただき、ありがとうございます。

次回の掲載は2025年12月3日です。

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またいかなる場合もコメントへ

返信することはございません。

読者の方のコミュニティーとして

節度ある使用へのご理解に感謝いたします。

〇注意:この作品は 『小説家になろう』、

『カクヨム』、『Novel days』に

同時掲載しております。

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