第3話 ケンのいへん9

 『かわいいいぬのおみせ』に

もどったみんなは、

ケンちゃんの病気びょうきについて、

ながいことはないました。


「ケンちゃんのこころは、

いったいどうしたら

また元気げんきになるのかな。

こころく、

なにかよいくすりはないの?」


 オーティスがたずねると、

茶色ちゃいろをにぎりしめていた

ミルクがこたえました。


一時的いちじてきこころくるしみを

かるくすることはできても、

すっかりよくすることの

できるおくすりは、たぶん

ないんじゃないかしら。

魔女まじょ魔法まほうではどう?」


 するとリリスが、

かたをふっていました。


「ダメダメ! 

魔法まほうできおくをなくしたり、

心をコントロールする

ことはたしかにできるよ。

でもそれは、あくまで

まぼろしであって、

そんなことをしたら、

そのもの人生じんせいとは

えなくなってしまう。


だから魔女まじょあいだでも、

よっぽどのことがないかぎり、

そんな魔法まほう使つかわない。


だいたいきけんな

魔法まほうだから、

そううのは

特別とくべつなめんきょを

ったものしか使つか

ことができないんだ」


 キッチンでコーヒーを

わかしていたイヴが、

みなのせきにもどって

ました。


彼女かのじょはふくらんだ

おなかをっこめて

せきくと、いました。


「ねえ、ダイちゃん。

心が病気びょうきになったとき

これまでのもの

どうやってそれを

なおしてきたのかしら。

なにかよい方法ほうほうを、

らない?」



読んでいただき、ありがとうございます。

次回の掲載は2025年11月24日です。

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読者の方のコミュニティーとして

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〇注意:この作品は 『小説家になろう』、

『カクヨム』、『Novel days』に

同時掲載しております。

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