第2話 研究発表会7

 ケンがえんぴつをいたとき

まるてんじょうの屋根やねには、

すっかり星空ほしぞら

ひろがっていました。


ケンはのびをしてから、

イスのせもたれによりかかり、

星達ほしたちつめました。


そしてネズミ大先生だいせんせいが、

よるになるとうちゅうに

してっては、

ほしかぞえているのだと、

そう手紙てがみいていた

ことおもしました。


手紙てがみのやりりをするうちに、

いつのにかケンは、

いままで出会であっただれよりも、

ネズミ大先生だいせんせいをそんけいし

はじめていました。


そしてその大先生だいせんせいに、

もうすぐこと

できるのです。


きっと二人ふたりで、

知的ちてき面白おもしろはなし

できるでしょう。


またネズミ大先生だいせんせいから、

たくさんのことをおしえて

もらうことだって、

できるでしょう。

それに……。


ケンはつくえのかぎの

かかるしから、

一通いっつう手紙てがみ

しました。


手紙てがみはしわひとつなく、

きれいに保管ほかんされて

いましたが、

りょうはしにはあかが、

うっすらと

ついていました。


ケンはその手紙てがみの、

もうそらでも暗記あんき

している一文いちぶん

つぶやくようにみました。


「『とても興味きょうみぶか

テーマを研究けんきゅうして

いるのですね。

あなたにって、

発表はっぴょうくのを

たのしみにしています。

きっとあなたは、

自分じぶん才能さいのうしめす、

素晴すばらしい成果せいか

私達わたしたちせてくれる

ことでしょう……』か。

ネズミ大先生だいせんせいは、

ぼくの研究けんきゅうを、

ほめてくださるだろうか」



読んでいただき、ありがとうございます。

次回の掲載は2025年10月8日です。

〇注意:作者がコメント欄を読むこと、

またいかなる場合もコメントへ

返信することはございません。

読者の方のコミュニティーとして

節度ある使用へのご理解に感謝いたします。

〇注意:この作品は 『小説家になろう』、

『カクヨム』、『Novel days』に

同時掲載しております。

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