第1話 たんじょう日の準備14

 そこにいるみんなが、

ちゃ時間じかん

たのしんでいました。


しかしオーティスだけは、

こうちゃにうつる、

ゆらゆらとかたちえる

部屋へや様子ようすをながめて、

だまっていました。


オーティスは

ひとつきほどのちる、

自分じぶんのたんじょう

プレゼントについて

かんがえていたのです。


みんなが用意よういしている

プレゼントはどれも、

オーティスがほしいものとは

ちがっていました。


けれど、それを残念ざんねん

おもっていいものでしょうか。


こんなにたくさんの仲間なかまが、

自分じぶんのたんじょうのために、

いっしょうけんめい準備じゅんび

してくれているのです。


家族かぞく友達ともだちと、平和へいわ

しあわせなたんじょう

むかえられるというのに、

プレゼントのこと

不満ふまんおもうなんて、

わがままなことでは

ないでしょうか。


オーティスは、まだ

あたたかな湯気ゆげてている

アップルパイにも

をつけず、

みんなががやがやとはななか

ただ一人ひとりきりで

みせました。


こんなときには散歩さんぽ

するにかぎります。



読んでいただき、ありがとうございます。

次回の掲載は2025年9月12日です。

〇注意:作者がコメント欄を読むこと、

またいかなる場合もコメントへ

返信することはございません。

読者の方のコミュニティーとして

節度ある使用へのご理解に感謝いたします。

〇注意:この作品は 『小説家になろう』、

『カクヨム』、『Novel days』に

同時掲載しております。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る