第1話 たんじょう日の準備6

 魔女まじょはふつう、

昼間ひるまはねていて、

よる活動かつどうするものなのです。


魔女まじょなかでも、

わかいおんなとく

そうでなくては

いけないのでした。


リリスは、

ぼさぼさの黄色きいろいかみを

ぼりぼりとかきました。


おどろいたクモの

ラベンダーが、

リリスのかみの

なかからて、

にげてきました。


「ほらね。

しにびっくりして、

かみののクモが

にげてったぜ」


 オーティスが茶色ちゃいろで、

ちいさなクモを

ながらいました。


「ラベンダーは

すぐにかえってるさ」


 リリスはなんでもないように、

にっとわらいました。


「それにね、

かあさんはちっとも

づいちゃいないよ。

あたらしくまれたあかんぼうに

夢中むちゅうなんだから。

あのちんちくりんに

ひとばんじゅうふりまわされてさ。

いまごろあの毛玉けだまちゃんと

いっしょに、なに

づかずぐっすり

ねむっているだろうさ」


 リリスはかたをすくめました。

自分じぶん二人ふたり姉達あねたち

大好だいすきなオーティスは、

リリスはどうして

いもうとのことをそんなふう

うのか、不思議ふしぎ

なりませんでした。


 そのころ

『かわいいいぬのおみせ』には、

仲間なかまがみんなそろっていました。


かれらはオーティスの

たんじょうプレゼントを

用意よういしている最中さいちゅうなのでした。


リリスとオーティスが

みせはいりました。


するとさきに、

入口いりぐちそばでミルクが

キャンバスにかって、

オーティスのしょうぞう

んでいるのが

びこんでました。


そのとなりのせきには

発明家はつめいかのケンと、

おくびょうな雑種犬ざっしゅっけん

ポチがいて、

二人ふたりでオーティスを

たたえるうたつくっています。


みせのおくにをやると、

キッチンでイヴが、

老犬ろうけんダイにたんじょう

ごちそうのメニューについて、

相談そうだんをしていました。



読んでいただき、ありがとうございます。

次回の掲載は2025年8月25日です。

〇注意:作者がコメント欄を読むこと、

またいかなる場合もコメントへ

返信することはございません。

読者の方のコミュニティーとして

節度ある使用へのご理解に感謝いたします。

〇注意:この作品は 『小説家になろう』、

『カクヨム』、『Novel days』に

同時掲載しております。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る