だれかがつくってくれた
青城澄
だれかがつくってくれた
朝おきて わたしは
だれかがつくってくれた ねまきを脱ぎ
だれかがつくってくれた 服に着替えます
だれかがつくってくれた パンを食べ
だれかがつくってくれた 靴を履き
だれかがつくってくれた 家を出て
だれかがつくってくれた 町に出ます
だれかがつくってくれた バスに乗り
だれかがつくってくれた 小さな店にゆきます
だれかがつくってくれた エプロンをつけ
だれかがつくってくれた キッチンに立ち
だれかがつくってくれた 白いコーヒーカップに
だれかがつくってくれた コーヒー豆で
いっぱいのコーヒーをつくります
わたしの仕事は お客様のために
いっぱいのおいしいコーヒーをつくること
仕事が終わると お店を出て
バス停までの道を 少し遠回りします
だれかがつくってくれた 川沿いの土手の上で
だれかがつくってくれた 美しい夕日をみます
そして
だれかがつくってくれた わたしの心を
だれかのおかげで 今日を無事に過ごせた
明るい幸せに 浸すのです
だれかがつくってくれた 青城澄 @sumuaoki
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