過酷な高山、交差する命と記憶、そして雲の向こうの再会――
この作品には、山を愛した人たちの想いと、残された者たちの祈りが、静かに、そして丁寧に描かれています。
2024〜2025年に実際に亡くなられた登山家・中島建朗さんと稲田千秋さんの出来事がベースにあり、フィクションでありながら“現実の続き”のような読後感を与えてくれました。
登山は命を賭ける行為でありながら、その先にあるものは――恐怖ではなく「希望」なのかもしれない。
「なぜ人は山に登るのか?」
そこには、吸い寄せられるような魅力と、逃れられない魔力があるのかもしれません。
静かで、切なくて、でもどこか温かい。
読後感はとても良かったです。