第20話 逆転甲子園への道⑤
「ランナー一塁、6-4-3のダブルプレー行くぞ! 6、ショート! 4、セカンド! 3、ファースト! ……(ストップウォッチを持つ女子マネへ)タイムは!?」
「アウトです!」
「よっしゃぁぁぁ!!」
練習は、いつもこんな調子だ。初めて見学に来た人は、きっと目を丸くするだろう。
ひと通り全体の守備練習が終われば、休憩が20分。
打撃練習は、一人ワンアウト制。もっと打ちたければファウルで粘ればいいし、逆に早く終わらせたければ初球から打てばいい。一年生から三年生まで一巡したら終了し、10分休憩。その後、走塁練習が終われば、全体練習はおしまいだ。
そこからは、各自の個人練習。いつ休憩しようが、練習後にすぐ帰宅しようが、全て自由だ。――だが、誰も帰らない。皆、苦手分野を克服するため、二人一組で個人練習を続けている。プロ野球の試合動画を見て、熱心に研究している者もいる。
複数のAIによる対戦予測の平均データでは、決勝で当たるであろう相手に対するうちのチームの勝率は、10%未満。初戦の相手に対しても、勝率は45%。現実は、それほど厳しい。
おまけに、投手はエースの
【南浦部第一高校・投手陣】
球速:152 km/h/コントロール:A/スタミナ:C+
持ち球:カットボール/スラーブ/フォーク/SFF/サークルチェンジ
球速:137 km/h/コントロール:D/スタミナ:E
持ち球:カットボール/カーブ
球速:146 km/h/コントロール:G/スタミナ:E
持ち球:サークルチェンジ
だが、俺は、確率が低いほど燃えるタイプの人間だ。
高校野球の地方大会は、7月5日に開幕し、7月27日に閉幕する。
まずはベスト8(準々決勝)までに4連勝。そこから、さらに3連勝で、甲子園への切符を掴む。
熾烈な戦いが、今、始まる。
マウンドに立っているのは、南浦部第一のエース、
地方大会・第一回戦。
審判の「プレイ!」の声が、球場に響き渡る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます