『地球まるみえ』
やましん(テンパー)
『地球まるみえ』
宇宙空間、地球の直ぐそば
スケルトン星人銀河系方面隊長 ザトラー
『地球人類は、まだ、戦争やめないのかあ!』
科学部長 ズッポリ
『はい。そのようですな。』
ザトラー
『やーむおえず。見せてやろう。連中の足下を。』
ズッポリ
『げ! あれを、使いまするのか? まだ、試験中れす。』
ザトラー
『いま使わずに、いつ使うのだ! 発射準備。』
ズッポリ
『うんまあ。仕方なか。………準備します。』
ザトラー
『一つ気がかりなのは、むかし、地球の水溜まりに投棄した、宇宙怪獣のたまごは、まだ、かえっていないか?』
ズッポリ
『はい。あれは、生まれるのに、地球時間の2億年かかりますから。』
ザトラー
『まあ、地球人類が発見しても、意味はわかるまいが、やつは、最初にみた生き物になつくからな。しかも、敵に回すと、やつには、我々でも、なかなか太刀打ちしにくい。惑星一つ、まるごと食いかねないが、懐けば強い味方にもなる。しかも、かの、クイン・ドラギラーより強い。』
ズッポリ
『まあ、地球人類には、たぶん、そこまでの知恵はありますまい。』
ザトラー
『うん。そうだな。』
ズッポリ
『準備完了!』
ザトラー
『よし、発射あ!』
惑星まるみえミサイル『ディアパネス』は、ゆったりと、宇宙船から離れて、地球に向かい、まるでオムレツに包み込むように、ほんわりと爆発した。
すると、なんと! 地球は中まで、丸見えになったのである。
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荒川博士
『なんとまあ。みごとな。おそるべき科学力だ。』
地球連盟安全警備省 ジョウメ長官
『丸見えですね。地球周辺で、なんらかの爆発があったのは確かです。もう芯まで見えます。しかし、地球は、それなりにかなりでかいから、観察には相当な設備が必要です。まあ、まるで、透明な水羊羹みたい。』
荒川博士
『うまいこと言いますな。しかし、これで、地震の原因とか、火山の仕組みとか、資源のありかとか、さまざまなことが解明される。うまく活用すれば、各国の戦争を止められるかもしれませんぞ。人類は飛躍するかもしれないが、やり方次第だ。指導者たちが、めんたま、覚ませばよいが。だれがやったのでしょうかな。』
ジョウメ長官
『さあて。分かりません。ま、わたしは、地球人類には懐疑的ですね。人類は、種としてあくまでも好戦的なのです。滅びるまで闘うのではないかと思いますが、でも、努力はしてみましょう。』
荒川博士
『まあ、人類性悪説には賛成はしますが、だから、ほっといてはならないのです。ほっといて、平和はならない。絶対にだ。それは、また、あなたの、役目です。応援はしますが。』
しかしながら、地球人類は、意外に目ざといのであった。玉子は、七色に輝き、目立つため、すぐに発見されたのだ。
オダマリ合衆国科学長官
『大統領。これ!』
大統領
『なんだ、こりは。巨大な饅頭か?』
科学長官ガポク
『いや。こいつさは、玉子ずら。』
大統領
『なんの玉子か?』
ガポク
『さあて。まだ、わかりません。やはり、地球一番の我が国が現地に一番乗りしたいすが、大西洋のどど真ん中ですでなずら。いくら見え見えでも、到達するのはたいへんずら。』
大統領
『早急に、所有宣言せよ。』
ガポク
『あい。情報では、どうも、ナカタ・ガイ共和国も見つけたずら。やつら、すぐ、所有宣言するずら。』
大統領
『やつら、気に入らない。けとばせ!』
ガポク
『はあ。まあ、蹴飛ばすのは難しい。しかも、地球連盟のジョウメ長官が、仲良くしろと言ってきてます。』
大統領
『また、あいつか。天敵だ。ほっとけ。』
ガポク
『しかし、ジョウメさんは、手強いですよ。優秀だし、ジラにも負けなかったずら。』
大統領
『話が別だ。気にするな。』
ガポク
『美人ですよ。』
大統領
『まあな。しかし、わたしに懐かないやつだ。それは、きらいだ。』
ガポク
『あっ。連絡が入りました。玉子の孵化がはじまったらしいずらな、やはり、間に合いません。』
🐣
そのとき、海底の現場に来ていたのは、あの大怪獣、ネアゲラーだけであった。
ネアゲラーは、すでに、卵焼き機械を用意してきていたが、ちょっと思い当たることがあり、自重していたのである。
それで、地球人類は、ついに、ネアゲラーの手に堕ちるのか?
それとも、ネアゲラーは、平和の使者となるのかあ!
さらに人類は、協力して、平和の道を歩むのか😃
スケルトン星人たちは、ただ、ひたすら、いきをのんで、しかも楽しそうに、成り行きを見守っていた。
おしまい
🙇🙇🙇🙇🙇🙇🙇🙇🙇🙇🙇
『地球まるみえ』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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