第5話 「神、軟禁される」

~山菜おこわ(米風なにか)地獄篇~







◆1◆「ドゥーマへようこそ♡」


ベス、キャリーバッグひとつで送迎車に乗せられ、連れて行かれる。


看板:「生活再生支援型民間施設 DUMA(ドゥーマ)」

※読みは「ドゥーマ」。でも現場では職員が「ドゥゥマ」って言ってて地味にイラッとする。


 


建物は薄暗いビルの一角。鍵のかかる鉄製ドア。

内装はプレハブ風・換気悪・微妙に消毒臭。

空気が「自由?ナニソレ?」って感じ。





◆2◆「神、収容される」


案内されたのは四畳半の共同部屋。

壁に「毎日の行動記録シート」「就寝10時厳守」と貼ってある。


ベス「ちょっと待って。

あたし地球の創造主だよ??(#^ω^)」


 


→しかし、担当職員は容赦なく書類を突き出す。


職員(無表情):「では、こちら“生活支援計画書”と“金銭管理報告書”を1週間ごとに記入していただきます」


 


項目:


今週の支出(例:カップラーメン 198円)


感情の浮き沈み(例:怒・怒・怒・怒・怒)


社会とのつながり(例:猫さんだけ)



 


ベス「感情まで報告しなきゃダメ!?(#^ω^)」



---


◆3◆「神、米風のなにかに絶望する」


夕飯。

トレイにのった**レトルトパウチの山菜おこわ(謎米Ver)**が配られる。


 


ベス、口に入れた瞬間――


 


ベス「んんんん???なにこれ!?米!?いや違う!!」


歯ごたえ:プラスチック寄り


味:山菜エキスで米モドキをごまかした感


香り:ビニールの夢



 


隣の利用者(無表情):「これ、多摩市が一括で買ってるやつ。安いやつ。冷えてるほうがマシ」


 


ベス「神に与える食事じゃねぇぇぇぇぇ!!!(#^ω^)」


→ なお、翌朝も同じ山菜おこわが出る模様。





◆4◆「外出禁止・面会NG・娯楽ナシ」


ドゥーマ施設ルール:


外出:原則禁止。許可制。夜10時以降は完全ロック。


面会:許可申請+書類+正当理由が必要(猫さん面会NG)


酒・お菓子・外部支援NG


冷蔵庫共同。カップ麺取られる。



 


ベス、膝を抱える。


「……人間、神を作ったときは、こんな仕打ち想像してなかったはずだよ……」




→部屋の天井を見つめ、星の配置を思い出して泣く。





◆5◆「神、終わった目になる」


夜10時。蛍光灯が消え、部屋が真っ暗に。


ベス、硬いベッドで小さくつぶやく。


「……星、見えない……

白菜のほうがマシだった……(#^ω^)」 




 


→ その頃、猫さんはスマホで「面会許可が下りない」通知を見てうなだれている。


 


→ そして施設の片隅、影の中から

にっこり笑うスーツの男――バキューム光一が現れる。


 


光一「神すらも、貧困ってやつは飲み込むのさ。

ここからが面白くなる♥」












🌀次回予告(第6話)

「白菜よりマズい山菜おこわ、2日目」

神が神でいられなくなる日が来るのか……

バキューム光一の影が忍び寄り、

観音様たちの“神ネットワーク”もざわつき始める!?




ベス「……この世界、もう一度セーブポイント戻れない?(#^ω^)」 

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