MoA:Rank5「vsトール」
ごきげんよう、マイグラント。
次の相手はTA“ラグナロクハンマー”
識別名“トール”
彼はガイア製薬第一部隊の隊長であり、同時に社内で最強の実力を誇るパイロットです。
漆黒の逆関節機体に、徹底したエネルギー兵装を合わせたアセンブルは、彼の操縦技術と、エネルギーの流れを読む独特の第六感によってその威力を増幅され、圧倒的な機動力と驚異的なダメージを叩き出します。
もちろん、あなたは一度交戦していますが……それでも、苦戦は免れないでしょう。
以上となります。
シルヴィアは、あなたの働きに期待しています。
エンドレスロール 食料基地残骸
大きなキャノピー状の建造物で目覚める。そこは屋根代わりに半球状のガラスが嵌め込まれていたようだが、現在ではその全てが破壊され、外と変わらぬ雲を映している。
「懐かしい気配がすると思えば」
背を向けて立っていた、漆黒の逆関節機体が振り向く。
「なるほど、貴公か。
どうやら、まだ七面倒な役目に縛られているようだな」
右腕に装備したプラズマキャノンの装甲が展開し、仄かな輝きを放ち始める。
「だが……
叶わなかった、貴公との決闘だ。
存分に楽しむとしようか……!」
トールが飛び上がり、極太のプラズマ光線を放つ。こちらが大きく左にブーストして避け、トールは異常に流麗な挙動で着地しながら、左肩からエネルギーシールドを投射してこちらを簡易的に包囲するようにしていく。更にこちらのやや後方に垂直プラズマミサイルを投射し、正面にシールドを残しながら左に位置取り、逆関節の恩恵を最大限受けて斜め前方へ素早く跳躍し、慣性で詰めながら左腕のレーザーショットガンで圧力を掛ける。シールドの狭間を縫うように左斜め後方へ回避すると、あちらは空中でブーストして接近し、チャージしたレーザーショットガンから光線を放って追撃し、こちらが飛び上がって躱して三連装ショットガンを撃ち込み、咄嗟に放たれたシールドに阻まれて無効化される。トールはそのまま距離を詰めながらドロップキックを繰り出し、躱されること前提でブーストして擦り抜け、着地しながら反転して、既にチャージしていたプラズマキャノンで狙う。軽く躱しながら左肩のレーザービットを展開し、包囲しにかかるとトールは即座に胴体部の装甲を展開して衝撃波を放ち、ビットを全て破壊し、そこにフルチャージした強化パイルバンカーの撃針を合わせるが、硬直から解放されたトールが瞬時に左へブーストして躱し、ノンチャージでプラズマキャノンを連射する。小規模のプラズマ爆発を連続で起こして圧を掛けながら、続いて垂直プラズマミサイルで変わらずに後退を咎め、見せつけるようにプラズマキャノンのチャージを開始する。
「山猫、いつも貴公には驚かされるな。流石は単騎でガイア製薬もアースガルズも、全てを平らげた者だ」
シールドを投射してから斜め前方へ飛び上がり、その状態でプラズマミサイルを斉射しながら直上を取り、そこからプラズマキャノンから極太のプラズマ光線を放つ。こちらは視線を敢えて切って反転し、遠ざけるように全速力で離脱してから反転し直し、トールは空中を泳ぐような挙動で着地し、ホバーで詰め直しながらレーザーショットガンを再び連射する。こちらは左肩のレドームをパージし、右肩の中型実弾オービットを展開して、レーザーショットガンに真正面から三連装ショットガンで撃ち返し、被弾を嫌ったトールが飛び上がって頭上を跨いで反対側に着地する。空中で反転するまでの無防備な間にこちらが連続でブーストして詰め、向き直った瞬間に一段階チャージした強化パイルバンカーで胴体部を叩き、強烈な衝撃で姿勢制御を見出して硬直させる。すぐに蹴りを合わせて突き飛ばし、その一連の動作の間にオービットが弾丸を叩き込んでダメージを増幅し、抜かりなく後退して近距離を保つ。
「ハハッ、愉快だ。真剣で斬り合うようなこの感覚、僕がずっと求めていたものだ」
機体制御を取り戻したトールは後方に跳躍しつつ、被弾中にチャージしていたプラズマキャノンで足元を撃ち、広範囲の爆発でこちらを削りつつ、接近を拒絶するようにシールドを三枚、扇状に投射し、こちらに上昇か回り込みを迫るような形を取る。こちらの対応を見るまでも無く、レーザーショットガンの連射でプレッシャーを掛け、こちらがシールド前での回避に徹していると不意に前に出て、胴体部から衝撃波を解放する。衝撃波を受けつつも、こちらも胴体部の連結から衝撃波を解放して相殺し、シールドごと打ち消す。互いが硬直しているところでこちらのオービットが弾丸を撃ち込み、装甲の展開によって防御力の低下した機体に着実にダメージを蓄積し、逃れるトールに三連装ショットガンを過たずに撃ち込み、強化パイルバンカーをチャージしながら詰めていく。
退きながらレーザーショットガンを二発撃ち、そこからチャージして光線を撃つ。右斜め前方へのブーストで散弾の大半を躱し、偏差撃ちで繰り出された光線を停止することで躱すと、弾切れを起こしたレーザーショットガンをパージしており、そしてバックステップからフルチャージしたプラズマキャノンを向ける。空中で静止したのに合わせて最接近し、こちらもフルチャージした強化パイルバンカーで胴体部を叩き、撃針を発射して貫き、吹き飛ばして連鎖爆発を直撃させる。
「そう……来なくてはな……それでこそ……だ……」
ジェネレーターに誘爆し、そのままトールは爆発四散する。
『TA“ラグナロクハンマー”の撃破を確認。
お疲れ様でした』
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