失われたツイッターを求めて

一畳一間

第1話「オイラはバッドエンド厨じゃねぇ!」

 よく言われます。


──最後には皆死んじゃうのがいいんでしょ?

──可愛い子をむごたらしくを殺したり。

──積み上げた物ぶっ壊すんでしょう?


 そんなに全力少年じゃないです。

 否定はしません。中にはそういう趣向の方々スキマスイッチも確かに居ます。


 けど、俺は似て非なる者トータルテンボスです。改札の前で手を繋げなかったりします。


 こんな問わず語りに付き合わせるのも"偲びねぇな"とは思います。

 これは『お前ってバッドエンド大好きなサイコパス()野郎なんだろ?』という誤解の歴史です。


 まず『スキマスイッチとトータルテンボスは違うか』について語らせていただきたい。


 挫折、破滅、絶望が見たいんじゃないんです。

 再起、再生、希望が見たいんです。


 それが見たいが為に、一回地獄を作りたいだけなんです。いわゆる前フリですよね。


 だから、前フリがラストに来るような作品はそんなに好きじゃない。順序が違う! ってなりますからね。

 もしバッドエンドをやるのであれば、主人公に対する報いというか、相当なアイロニーがなければいけない。


 だと言うのに人々はアフロを見ただけで「まど○ギ見た?」だの「ダ○ロンって面白い?」とかたずねてきます。

 当時はすげー疲れました。


 その条件反射な機械的冷たさには『雨垂れ石を穿つ』というか『馬鹿たれ意思を持たず』って感じでした。


 正直、その二つは希望へ繋ぐ話なので嫌いじゃないしめっちゃ好きなんで甘んじて受け入れます。ダン□ンではヤスヒロが好きでしたし。

 ただ、嫌がらせのような偏見は雨あられのように降り注ぎました。辟易します。


 ですが止まない雨はありません。


 はい、次は雨後のタケノコのように出てきてた『グロテスクな魔法少女モノ』とか『キャラ濃いめのデスゲームモノ』とかが襲いかかって来ます。多すぎてお腹いっぱい──ぶっちゃけ食傷気味でした。


 正直、ここら辺で訊かれすぎてバッドエンドが嫌いになった感じさえあります。


 勇者達に試練をぶつけまくってその度に歓喜する魔王のような人間でありたいです。


 ともかく、こうして絶望を乗り越える姿が好きなヤツもいるんだぞ、ってのを伝えて行きたいですね。俺は。


 これからも身につけたモノレッテル取っ払って行きたいと思います。我々は皆、全力少年なのですから。


 視界はもう澄み切ってる。

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