【第8章:リセット】

クリスマスの夜、直樹は洋子にすべてを伝えようとした。


「俺……未来から来たんだ。君が、死んでしまう未来を変えるために」


洋子は笑わなかった。

ただ、静かに彼を見つめていた。


「そっか。やっぱり、そうなんだね」


その瞬間、強い風が吹いた。


そして直樹の意識は、再び遠のいていった——。


目を覚ますと、彼は“最初の日”に戻っていた。


(リセットされた……)


彼女に伝えることで、やり直しが発動した。


(この世界には、“何かの意思”がある)


直樹は悟った。


“彼女を救えなければ、未来には戻れない”


そして、ルールは一つ


「未来のことを話せば、すべてが振り出しに戻る」


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