ファンファーレ
@mam_eido11
第1話
この物語はごく普通の女の子の私がこの未来学園で私の夢である有名歌い手になるまでのお話。
私、雛野麻耶歌い手になりたい以外はごく普通の女の子です。
歌い手や声優を育成するための学園。
未来学園。私はその学園の入試に来ています。
「来ないでよ!!」
大きな声が学園中に鳴り響いた。
「私は悪くない!!」
大きな声がする方へ近寄り見てみるとそこには警備員と女の子が言い合いをしていた。
「ただ少しあの子を揶揄かっただけでしょ!!」
あの子と言って女の子が指を指した先には三つ編みをしてメガネをかけた女の子がいた。
「あんな見た目の人が!!この学園に相応しいと思えない」
そう訴えていた。
そして辺りを見回して私の方を見た瞬間私を指さし「あんたもよ!」と言い放ってきた。
「え?」
「そんなダサい見た目じゃこの学園に相応しくない!!」
私の見た目は下の方で結んだ1つ結びにメガネをしている。
だが受験だから少し地味な格好をした。
でも周りは確かに皆派手な見た目をしていた。例えば髪を明るく染めてピアスバチバチだとか。
「ここはモデルとか見た目重視の学園ではないですが?」
そう言うと周りがざわついた。
「ここは声で勝負する学園。見た目で相応しいとか決めるのはおかしい。」
私は少し息を吸い大きな声でこう言った。
「ここは、声優や歌い手になるための学校!!歌や演技を聞いていないのに相応しくないと決めつけるのはおかしい。」
「まずは私の歌を聞いてから判断して!!」
そう告げるとパチパチと拍手する音が聞こえた。
「貴方の言う通りよ。」
そう声が聞こえる方を見るとそこにはこの学園の理事長。諸藤未来が居た。
諸藤理事長は今でも大活躍する人気歌い手だ。そして。私の憧れの歌い手。私を救ってくれた人。
「ここは見た目重視ではない。実力重視。だから、相応しくないなどと言う貴方の方が相応しくないわ。」
怒ったような顔つきでそう告げたと思えばすぐに微笑んだ。
「でもね。人は変われるのよ。だからこの学園で変わりなさい。」
私の近くへ来て私の肩に、手を起き大きな声でこう言った。
「ここは貴方達の夢を叶える場所!さぁ頑張りなさい!」
あの後私だけ理事長室へ呼ばれた。
「あの、」
「貴方は特別に合格とします。」
「え?」
特別に合格?意味がわからず混乱していた。それに気づいたのか諸藤理事長は説明してくれた。
私に可能性を感じたからどうしても入学して欲しいと、
でも私は歌ってもいないのに合格になるのは贔屓だと思う。だから断った。
そしたらなら今歌ってみなさいと言われた。
「分かりました。」
息を吸い自分の1番出しやすく何度も歌ってきたあの歌。
諸藤未来さんのオリジナル曲。
『ファンファーレ』を歌って見せた。
「貴方。やっぱり合格よ。」
目に涙を溜めながら言う諸藤理事長。
そう告げられた直後に私は抱き締められた。
「頑張りなさい。この学園で一番になって。」
それから2ヶ月。今日は入学式。
その前に少し私の過去の話をしよう。
ファンファーレ @mam_eido11
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