霊媒体質
モンテーロバルデスレオ
第1話 影はいつも、急に現れる
昼の明るい時間だというのにカーテンを閉め切っているその部屋は、薄暗くなにより空気が淀んでいた。それも、そのはずだ食べたあとのカップ麺が山積みになり蠅と蛆がたかり異臭と蠅の飛ぶ音が響き渡っていた。そんな、部屋の中央で男が一人で鉛筆を手に持ち紙の束に何かを描いているようだった。無精ひげにまばらな黄ばんだ歯 誰が、見ても不信感を抱くであろう顔を男は紙に近づけながら白く歪み目のえぐれた人に似た人でない”なにか”化け物ようなものを描いていた。「よこから、顔をそぞかせながら、、、、彼の手をつかむ無数の歪んんだッツ、、、、」言葉が節々はっきりせず断片的な言葉とブツブツと言う音だけがこだまする。「ああ!くせえ~!この部屋、クセんだよな~~!」ドアの向こうから若い男の声がする。「ねえ、やめなよ~、聞こえたらどうすんの?」男の声に続き若い女の声が聞こえた。「何言ってるんだ、隣人として優しく教えてあげてるんだよ~」「なにそれ、ウケる」白く濁った目が不透明なガラスに向く。「カアアーー!」カラスの声が部屋のなかまで聞こえてる。男は、睨むような笑みを浮かべているような神妙な顔で呟いた「おまえら みたいな、選ばれなかった人間殺しても意味ねえからなぁぁ」低く唸るような笑いが部屋のなかで木霊する。
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