第5話 人探しをする その2

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名前 秦乃新(しんのあらた) 歳29

パン屋の息子。

保護者住所 ■■県■■■市●●●●

本人住所■■県■■■市●●●●


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情報を集めて、それをまとめて、コピーした。

「こんなとこですかね。

詳しい情報は教えてもらえないまのです。」

そう言うと、腕を上に伸ばす。

私は、立ち上がり、児玉さんの娘さんが飛び下りた場所に向かってみることにした。


「ここが、児玉さんの娘さんが自殺したところ。」

そこをみていると、ある女性に声をかけられた。

それはこの団地のリーダーみたいな人だった。

名前は調べていた。 秦乃 優香子だ。

「おまえたち、まさかだと思うが、あらたを探しに来たんじゃないだろうね?

だとしたら、あらたは渡さないよ。わしの大事な孫を犯人扱いするやつは許さないよ!

あらたはこの団地の宝なんだよ。あんたらみたいな

外の人間に触らせないよ。」

私はは戸惑ったが、違いますと言うしかなかった

優香子は、私たちを睨みながら、団地の中に入っていった

「あの人が、あらたをかくまってるんですね。

あの人はこの団地のリーダー的な存在なのか。

あの人の命令を聞く人も居るってことですもんね。」

私はうなずき、団地を後にした。

背中に視線が突き刺さるようで、汗がじっとりと首筋を伝った。

「どうする?これで行き詰まっちゃったし、轟さん、どうするべき?団地にはあの人居るし」


轟さんはハンドルを握りながら

「あの人について調べてみますか。それに、あの団地のことも」

会社に戻り、パソコンに向かった

新しい情報を手に入れた。それは

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【団地の建設物調査】

創立日1998年3月5日

【取り壊し計画】

実施日 2003年5月6日

※住んでる人のデモで、解体作業に取りかかろうとした作業員5名のうち1人が、死亡。他4名は軽傷

秦乃優香子容疑者は、捕まったがその後無罪になり短い監視期間がもうけられたのち、釈放された。


ニュースでは、事故として発表した

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「轟さん、これって……」

「えぇ、これはまさしくあの団地ですね。もっと調べてみましょう。」

すると、会社の入り口が開き、アツイ風が中の冷たい空気とぶつかる。

優香子と、数人の女性がいた。

「あの、あらたや、うちの団地を調べないでもらえるかしら?」

優香子がいうと、一緒に来ていた女性たちが、「そうだそうだ」と言う。


「いや、貴方たちあらたを捕まえたいんでしよ?あの、何だっけ緒玉だか、児山どうだかわからないけど、自殺を調べてるんでしょ?

それ以上あらたやうちの団地を調べるなら、警察に訴えるわ。」

私は黙って立つしか出来なかった。

胸の奥で何かが切れた気がした。次の瞬間には手が動いていた。

私は力任せに、優香子の顔をビンタする。

「は?なにするの?」

「訴えるわよ!」

私は、怒りに身を任せて、

「今、あんたらがやったのは、絶対にやっちゃいけないことなの。

一つ、死者を侮辱した。

二つ、私を本気で怒らせた。

死者をバカにするなんて、立場も理由も関係ない。

それは人としてやっちゃいけないことなんだよ。

……あんたらは、それをした。

これはその罰――罪だと思いなさい!」」

優香子は叩かれた頬を押さえてる

優香子たちは、会社を出ていった。

私は深くため息をした。

「社長、かっこ良かった!さ、調べますか。

やることは多いです、やっちゃいましょ」

「そうね。そうしましょ。」


ねぇ、私が優香子を叩いたのは、正しかったのかな?

ねぇ、お母さん、お父さん。

私がしたことは……正しいことだったの?

私は空に向かって聞くが誰も答えない。

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