拝啓。迷妄海月、夜を泳ぐきみへ

はすみらいと

拝啓。迷妄海月、夜を泳ぐきみへ

底知れぬ心の在処 ぽわんぽわぁ 急上昇へしゃげる私


水底みなそこは宇宙より遠い 未詳 身近な彼方 遠い此方より


色射さぬ愛より深く 身に沁みた 憎悪を思ふさすらう誰か


不思議なテンポを刻む みちつかさ どこへ行こう歌ってるみたい


知るを知り知らぬを知る わたしは揺蕩う藻くず モールス信号


ロマンと幾年の歴史 潜れどもたどり着けない 迷妄めいもう海月


恐怖する底知れないから泳げない 風呂に沈む水泡、見上げ


人魚に憧れるきみ 夜を泳ぐ 一雫ひとしずくの月 誰何すいかする、僕。


藍色暗んだ心 鬱々と 明けない人世ひとよ 終わりの灯り


惑小の宇宙だとか 潜るのさえ難しい 人間まだね

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