特定し合流せよ!
ダリ
第1話その1 金曜日、夕方
※この小説はフィクションです。
またこれは法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
物語は都会の駅の中の騒がしい様々な音を合図に始まった。電車の走行音や楽しく会話している学生らの笑い声、はたまたま、人の足音などといったところだ。そして今帰宅途中の
玄関のドアが開き、深雪が帰宅する。
深雪「ただいま。」
スマホを取り出し、LINEを開いた。
キズナ
「帰宅」18:35
永遠のガキンチョ
「おかえり」18:35
深雪は創作活動のオプチャに参加している。ニックネームはキズナだ。ちなみにこのオプのメンバーはキズナを入れて30人もいる。
永遠のガキンチョ
「ライト開いてるよ。キズナも入ろうぜ。」
18:36
キズナ
「いや後でにするよ。いい小説の展開を思い付いたんだ。忘れないうちに描いておきたいんだ。」 18:36
白猫
「どんなの思い付いたの?」18:36
キズナ
「ん〜とね。」18:37
キズナ
「帰宅中になんとなく思ったのこの世界の中からみんなを探し出すのってどれぐらい難しいんだろうなぁって。私たちは知らない人とも繋がっているのか繋がっていないのか世界は広いのか狭いのか。そんな事考えてた。」
18:38
白猫
「なんかよく分からなかったけど
壮大な話になりそうで面白そう。
(自分の語彙力が…(;ω;)」18:41
キズナ
「そう言ってもらえるとすごく
やる気出るよ。んじゃ、描いてくる。」18:41
小説を書き終えた後少し休憩がてらバラエティ番組でも見ようと思った深雪だが、どの チャンネルを選んでもニュースだった。
深雪「なんかこの時間帯ニュース以外になんかないの?」
どれもニュースだったので最終的に教育番組にした。
深雪「仕方がない。これにするか。」
ちょうどなんかよく分からない歌が流れていた。しかもちょっと狂気を感じる。でも深雪は狂気をスパイスとして使ってる創作物には好きな方だ。これらを踏まえて深雪はテレビを消しはしなかったが、音量は小さくした。どうやらこの歌は寝ないと魔女がやってくるぞっていうテーマの歌らしい。深雪は物珍しさにガン見してたが、途中でスマホの通知音で我に帰り、オプチャに目をやった。
白猫
「@Allみんな見て、タッシーの手が美少年でとても綺麗だぞ。」 18:53
タッシー
「おいおい、全員に見せるなよ。(๑˃̵ᴗ˂̵)恥ずかしいだ(=^▽^)σ」 18:53
キズナ
「よければ私の手送りましょうか?」18:54
白猫
「救い主だ。救い主の登場だ。」18:54
ニコポン
「…∩(´・ヮ・`)∩…ピタ……」18:54
キズナ
【キズナの手の写真】18:56
ニコポン
「かわいいっっっ…」18:56
白猫
「キズナさんのもいいなぁ。ヤベぇ、三途の川がっ…」 18:57
ニコポン
「写真に映る全ての物があざとい…(遺言)」
18:57
深雪
「え、そこまで!」18:58
喜びのあまり深雪は椅子から立ち上がり、
前のめりになった。しかし、その時ひじで
リモコンを押してしまった。しかも音量ボタンの所だ。
深雪「ヤベまずい。」
深雪はすぐに音量を小さくしたがその時にやばいシーンを目に焼き付けてしまった。1人のキャラがもう1人のキャラの目ん玉をもぎ取るというシーンだ。流石に教育番組だから血は出てないし、マイルドだが、背景が無彩色なのも相まって深雪はそのシーンに恐怖を感じた。深雪はテレビを消した。
深雪(いくら子供に夜更かししないでほしいからといってもあれはやりすぎだね。)
永遠のガキンチョ
「マジみんな手綺麗すぎて目が取れたわ。」
19:00
深雪「あ〜はは、」
状況があれだったので深雪はそれに対して
苦笑いをした。
深雪「まぁいいや、そろそろ夜ご飯作ろっと」
深雪が食品が保管されている棚を開けると
結構残り少なかった。カップ麺を除けば、
残っているのは2、3日分の米と半玉の
キャベツ、そして明日分の食パンぐらいしか
なかった。そしてカップ麺の数はしばらくの間カップ麺三昧になる事を
キズナ
「やばいそろそろ備蓄が切れそう。一人暮らしをする時の弊害だね。」 19:07
ニコポン
「大丈夫?後どんぐらい?」19:08
「フリーターだからじゃない?もうそろそろ就活始めた方がいいよ。」 19:10
キズナ
「いや私は社畜にはなりたくないね。
私の人生は無人島生活なのだよ。」19:11
ニコポン
「ww」19:11
永遠のガキンチョ
「草」19:11
要人
「でも本当の所は?」19:12
キズナ
「誰かに助けられたいかも。」19:13
要人
「やっぱりそうだよね。」19:13
冷蔵庫を開けてみるとそこには賞味期限切れの牛乳があった。ちなみによくみて見ると奥の方に半パックの卵と開封済のハムが大切に保管されている。
深雪「いいもの発見。これは使えそう。」
キズナ
「あ、でも冷蔵庫に賞味期限切れの牛乳があるからこれとあとこれを使えばあれできるかも」 19:17
そう言って、深雪はボロボロなステンレスケトルでお湯を沸かし、夜ご飯を作り始めた。タッシー
「えぇ、なになに?気になる//」19:19
深雪「やった。思った通りの出来だぜ。」
キズナ
「ジャジャン、今日の夕飯はこちらです。」
19:47
キズナ
【「千切りキャベツのクラムチャウダー」の写真。】 19:47
永遠のガキンチョ
「おいおいこんなん食って大丈夫かよ。賞味期限とっくに切れてんだろ。」 19:48
要人
「キズナの事だから何食わぬ顔で食べるんじゃない?」 19:48
これを見た深雪は口に含んだままフリック入力をしだす。
キズナ
「もう食べてるよ。なんとも無かったよ。」
19:48
要人
「やっぱり」19:49
キズナ
「少し酸っぱいけどこの酸味が結構いけて
美味しかったよ。」 19:52
林檎
「この人漫画に出てきそうなぐらい面白い人だな。さすが小説家d(^_^o)」 19:58
ニコポン
「そうでしょう。なんたってキズナの面白さは世界一だからね。」 20:04
(目が疲れたので深雪は一旦スマホを置き、
目を軽くマッサージした。そしてクラムチャウダーを食べながら、ラジオ感覚で聞いてたテレビに目をやった。)
アナウンサー「今夜は流星群が降っくる予報です。今夜は外を眺めたらもしかしたら観られるかもしれません。」
キズナ
「話変わるけど今夜流星群来るらしいよ。」
20:06
永遠のガキンチョ
「今、小説の中の時が止まってたから助かる。見たら小説のアイデア浮かぶかも。」
20:06
「ちょうどそれみようと思ってベランダで
椅子広げて待機してるnow」 20:07
白猫
【天気予報の写真】20:10
白猫
「天気絶望感的やんけ」20:10
天気予報はほぼ雨マークだった。
大和田菅野亮
「ちょっと前から小雨でそれから徐々に激しくなってったよ」 20:11
永遠のガキンチョ
「えぇ。流星群見れないの?(´;ω;`)20:11
タッシー
「大丈夫きっと見れるはず。」20:11
イチジク
「俺も流星群見てみたいな。流星群なんて
子供の頃振りだよ。」 20:11
イチジク
「菅ちゃん雨大丈夫?無理せんでな。」20:11
大和田菅野亮
「大丈夫だよ。夏の夜っていいですよね。
涼しくてちょうどいい。おまけに雨という
名のミストもある。」 20:12
要人
「ああ、分かるかもしれない(=^▽^)σ」 20:12
大和田菅野亮
「まぁしばらくの間待ってみるよ。降ってきたら教えるね。」 20:13
大和田菅野亮
「@Allみんな来て。流星群流れてるよ!」
20:53
大和田菅野亮
【流星群の動画。】20:53
動画には、綺麗な流星群の様子が撮られていた。時たまベランダの鉄柵や大和田菅野亮の手が映ってしまっているが、背景の街明かりが流星群とベストマッチしているため編集でなんとかして、ネットに投稿すればプチバズりしそうなぐらい最高の動画だった。
白猫
「マジか!今夜は曇りだって言ってたのに
よく流れたな」 20:54
タッシー
「あ、なるほど天気予報が外れたのか。
今さっき外を覗いてみたらもう晴れてたよ。それにしても奇跡的だね。」 20:55
永遠のガキンチョ
「ちょっと外行ってくる。小説のネタにしてやる。」 20:55
イチジク
「気をつけてね。外寒いからあったかい格好して行ってな。」 20:56
キズナ
「流星群かぁ。いいなぁそういうのエモくて憧れる。」 20:58
イチジク
「キズナは間近で見に行かんのか?」20:59
キズナ
「私はいいや。想像力を働かせて描こうと思うので。」 20:59
キズナ
「そろそろお風呂入ってくるね。」21:07
ニコポン
「行ってら〜」21:08
深雪がお風呂から上がってきた。タオルを
巻いてまだ湯冷めしていない様子だ。そして着替えをせずに何気なく深雪はスマホを手に取った。深雪はLINEのアイコンの右上に表示されているメッセージ数に目が行った。
深雪「結構盛り上がってる。私も参加しなきゃ。」
そう言って深雪はLINEを開いた。すると、
(無名)
「今からデスゲームをしよう。私は今から
ここのオプチャの人達を特定し暗殺します。
ただし君が私よりも先にここのオプチャの
人達を特定してリアルで合流する事が出来ればその人は見逃してあげます。さて君は友達を救えるかな?後それとLINEでやり取りできちゃうとゲームが簡単になってしまうからハッキングで一切の意思疎通ができるアプリを使えないようにしておくよ。」 21:20
という文章が書かれていた。しかもオプチャメンバー達の反応からしてこの荒らしは、 キズナ以外の人には見えていない様子だ
深雪「え!何これ?」
キズナ
「ねぇこれ何!o(`ω´ )o誰かのイタズラ?」
21:21
だが送った瞬間、自動的にメッセージが消されてしまう。それでも、深雪はお構いなしに次のメッセージを送る。
キズナ
「誰か、この荒らし蹴って下さい。」21:22
またしても自動的にメッセージが消される。深雪「これはきっと悪い夢だ。うん、そうに違いない。ちょっと早いけど今日はこのまま寝よ。」
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