夏の匂いがする短歌

どの短歌もとても心にスッと沁み入ってくるような、どこか懐かしさを感じる短歌集です。

枯れてのち まっすぐに立つ向日葵は
果てなき夏の夢を見ている


この1首が一番好きです。
思わずうーんと唸りました。とても力強くてまた、励まされる感じがします。

現代語短歌が……と、ご謙遜されていますが、どの短歌もとてもその「瞬間」を切り取っているようで、心に夏の匂い、夏の懐かしさ、その遠い懐かしい日を思い出させてくれるような、そんな感覚に陥ります。

作者様の感性が私はとても好きです。
そしてその感性を分け与えて下さってありがとうございます。

一緒にその夏に立っているような、そんな気持ちにさせてくれる素敵な短歌です。
ぜひ、読んでください。おすすめします。

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