導入のフックが明確でスルッとミステリ世界に入れました。
連続放火+硬貨という分かりやすい異常と、主人公の個人的トラウマが早い段階で噛み合い、読んでいるこっちの姿勢がググっ…と前のめりになりました。
連続事件の法則性ミステリが心地よかったです。短編だからこそのテンポの良さですね。
完結済 全5話 7,631文字という短さの中に、熱血の坂杉・地域密着の吉川・現実派の西野・鼻につく天才の北村としっかりキャラが役割を分担して書き分けられていて、上手いなとおもいました。それが交番勤務の警官の行動範囲で起きる連続事件という制約を狭い空間と感じさせないワイドな展開にしているんだなと感心しました。
そしてラストの、ほのかな甘さ。
生活のすぐ近くにある事件譚として秀逸な短編でした。