色々と言われてるけど、白虎夜虎も当時人気のあったレシピを統合してパッケージ化したもので、先駆者ってわけではない。こじつければパクリと言えてしまうから。
ただ出来上がったパッケージは後発の統合物として全体が魅力的な作品に仕上がっているので、本作の作者さんもこのレシピを利用したのだと思う。
本作の読者の覚えた既視感は、「転生もの」や「現代魔術もの」という大枠の類似性ではなく、『白虎夜虎』が作り上げた特定の要素の組み合わせ、すなわちレシピそのものが流用されていることへの的確な反応だったと思う。
したがって、読者の疑問は、正しかったと言える。すなわち、『転生陰陽師』は『白虎夜虎』の派生的な追随者である可能性が極めて高く、その模倣の対象となった『白虎夜虎』自体もまた、さらに先行する作品群の潮流の上に築かれた作品なのであり、これはウェブ小説というエコシステムにおける、絶え間ない模倣、統合、そして革新のサイクルを象徴する好例と言える。