類とユミリ、どちらも「正しさ」だけでは生きられない現実の中で、互いにぶつかり合いながら、それでも離れずに未来を築こうとする姿が印象的でした。作家であり夫婦であるふたりの関係は、憧れではなく、共感と痛みを伴う“リアルな絆”として描かれていたと思います。どこか突き放すようでいて、読後にはそっと手を差し伸べてくれるような、そんな優しさに満ちた物語でした。