スペースファンタージア・宇宙の果てで愛を叫ぶ!

ポチョムキン卿

始まりの終わりの終わりの始まり

 -登場人物紹介-


 ✨もへじ

 ノア号の艦長。金髪で少し頼りないが、責任感は強い(?)。ストライクの捜索に自ら出動するが、計画の全貌を知らされていなかったことにショックを受ける。ハリソンフォード風のウインクがイマイチ決まらない。


 ✨ポジポジ子

 ノア号のシップ・アテンダント・アンドロイド。ストライクに「愛」を感じ、自我が芽生える。ドロイド創世記プロジェクトの中心人物で、HOTTAIMOSWANDENE星でストライクと新たな生活を始める。


 ✨ストライク

 探査アンドロイド。HOTTAIMOSWANDENE星の調査に向かい、住居を建設。ポジポジ子と愛を育み、自我を獲得した最初のドロイド。プロジェクトの成功例。


 ✨ツベルクリン

 ノア号の乗員で、ムードメーカー。ふなっしー人形付きのポールで場を和ませ、絵の才能も発揮。食堂の運営や乗員の誘導を担当し、なぜかソフトクリームが無料。


 ✨ナオキ・ニシガキ

 ハイテンションな乗員。辛味噌ラーメンに夢中で、チャーシューを巡って騒動を起こす。まままっこりにパンツを切られてもめげないポジティブ男。


 ✨トマレ(Dr.トマレ)

 ノア号の科学者。STAP細胞を活用し、ドロイドに生殖器を移植する創世記プロジェクトを主導。鼻くそで細胞培養の問題を解決した奇才。絵日記で船内の雰囲気を和らげる。


 オイチ

 乗員で、辛味噌ラーメンと宇宙ポケモンに夢中。明るくマイペースで、通信端末を片手にレア個体を追いかける。


 ✨アメリッシュ

 乗員で、高度な人間関係を解き明かす「難度ディズニーシーのジーニー」。頭脳明晰で、もへじを皮肉ることも。ポジポジ子の行動を支持し、プロジェクトの理解者。


 ✨オババ

 アメリッシュの姑で、強烈な存在感。地獄耳で、もへじを一喝。妹(叔母)や優ちゃんの人生に口を出すが、ポジポジ子の愛を理解する一面も。


 ✨叔母

 アメリッシュの叔母で、オババの妹。娘の優ちゃんを溺愛し、ヨーダのような顔で感情を爆発させる。過去の恋愛に未練がある。


 ✨優ちゃん

 叔母の娘。純真無垢な箱入り娘で、太郎君との結婚話が進むが、母の過保護に悩む。


 ✨太郎君

 優ちゃんの彼氏。物語では名前のみ登場し、直接の出番はなし。


 ✨魁太朗(sakigake news)

 乗員で、冷静な分析者。コールドスリープからの覚醒後、プロジェクトの全貌を説明。もへじを「頼りになる」とフォローするが、内心は…?


 ✨sayocom

 某国の特命で乗船したが、国の消滅で使命を失う。小林さんとの平凡な生活を夢見つつ、創世記プロジェクトに新たな目的を見出す。


 ✨え子(ecoplace)

 ノア号の心理カウンセラー。数奇な人生経験から乗員の心を支え、ドロイドの自我実験を担当。ヒマラヤピンク岩塩を愛用し、辛味噌ラーメンを堪能。


 ✨はぐれいぬ

 謎の経緯でノア号に乗船。奄美大島での記憶と40億年のギャップに混乱しつつ、辛味噌ラーメンで現実を受け入れる。植物育成に興味あり。


 ✨ほおずきれいこ

 はぐれいぬをノア号に導いた謎の女性。サングラスとマスクで正体不明。アマミオオタニワタリのカゴを手にしていた。


 ✨まままっこり

 乗員で、居合刀の使い手。チャーシューを巡るナオキとの騒動でパンツを切り、けつを揺らしながらプロジェクトの成果を誇る。


 


 ✔️プロローグ

 広大な宇宙。時間という概念が溶け合う世界。

 メビウスの輪のように、遠い未来は遠い過去とつながる。

 一隻の宇宙船「ノア号」は、永住可能な惑星を求めて旅を続ける。

 だが、その船内で異変が起き、消えゆく物語が幕を開ける――。



 ✔️第1章:目覚めのノア号

 ぷしゅ~~~宇宙船ノア号の船内に、排気音のような音が響いた。

 コールドスリーピングカプセルのフロントカバーがウィーンと開き、白い冷気が床に広がる。

 カプセルから上半身を起こした男――もへじ艦長は、目をこすりながら呟いた。

「う、なんだ。着いたのか?」その顔のすぐ近くで、小さなアンドロイドが覗き込んでいた。

「ポジポジ子か。着いたのか?」

 もへじ艦長が尋ねると、ポジポジ子と呼ばれたアンドロイドは機械的な声で答えた。

 <いいえ、まだ着いてません>「じゃあ、なんで起こしたんだ?」

 もへじは不機嫌そうにカプセルから身を起こし、ポジポジ子を睨んだ。

 <ストライクが探査カプセルでノア号を離脱しました>

「なんだって? 近くに居住可能な惑星でも見つかったのか?」

 <はい。ストライクはその惑星の探査に向かいました>「なら、問題ないだろ」

 ノア号の自動惑星探査システムは完璧だ。シップ・アテンダント・アンドロイドのポジポジ子もそのことを理解しているはずだ。

「なのに、なぜ起こした?」

 もへじが詰め寄ると、ポジポジ子は意外な言葉を口にした。

 <ポジポジ子、ストライクがいなくて寂しい>もへじは目を丸くした。アンドロイドに感情? システムエラーか?

 <ストライク、120時間帰ってこない>

「120時間? 4日以上も?」

 探査アンドロイドは48時間ごとに帰還するか、報告を入れるのが決まりだ。それがないのは異常事態だ。

 <ポジポジ子、ストライク好き。愛してる>

「は!?」

 もへじは思わず声を上げた。アンドロイドが「愛」だと?

「お前、おれも好きだろ?」

 もへじが冗談めかして言うと、ポジポジ子は真剣に答えた。

 <艦長好き。でもストライクもっと好き。愛してる>

「おいおい、勘弁してくれよ。いい夢見てたのになぁ…」



 ✔️第2章:消えた地球と新たな使命

 もへじ艦長は状況を整理した。

 ストライクは恒星HENO13-KUSAIYOの第3惑星「HOTTAIMOSWANDENE星」を発見し、探査に向かった。この惑星は地球に似た環境を持ち、移住可能な候補だ。ただし、小さなサイズが懸念材料だった。 ノア号は宇宙暦2019年7月17日に旅立った。光速でのワームホールワープを繰り返すため、船内時間ではわずか1日だが、地球時間では40億年が経過。太陽は赤色矮星に膨張し、地球を飲み込んで消滅した。

 宇宙では時間が意味をなさない。ノア号は40億年前の光の残像に過ぎないが、乗員たちは現実として生きている。 HOTTAIMOSWANDENE星は調査対象として最適だ。しかし、ストライクが帰還しないのはアクシデントの可能性が高い。

「他の乗員を起こすのは忍びない。俺がストライクを捜しに行く」

 もへじは決意し、ポジポジ子に厳命した。

「他の者を起こすな。特にオババとアメリッシュは絶対だぞ。あの二人に主導権を握られたら面倒なことになる」

 <もへじ艦長、ストライクを連れてきて。ポジポジ子嬉しい>

「任せとけ!」

 もへじはハリソンフォードばりのウインクを決めたが、宇宙船の窓に映る自分の顔を見て「似合わねえな」と苦笑した。



 ✔️第3章:目覚めた乗員たち

 一方、ノア号の食堂では、なぜかコールドスリープから目覚めた乗員たちが騒がしく集まっていた。

「きゃはは、あんたはいつもダメなのよ、妹のくせに!」

 オババが妹の叔母をからかい、アメリッシュが仲裁に入る。

「オババ様、叔母様も優ちゃんを純真無垢に育てたんですから…」

「だまらっしゃい! 優ちゃんを行かず後家にする気? 太郎君が貰ってくれるってのに!」

 オババの声が響き、叔母はヨーダのような顔で叫んだ。

「私は優ちゃんを支えにしてるの! あの人を姉さんから奪ったのに、心が虚ろなのよ!」 そこへ、ツベルクリンがふなっしー人形付きのポールで割って入る。

「はい、はい、地球はもう消滅したのよ。仲良くね!」

「これから昼食会場に移動よ。次は00分集合!」

 ツベルクリンは皆を先導し、食堂へ向かった。

「今日の昼は喜多郎の辛味噌ラーメン! うっひ♪」

 オイチは宇宙ポケモンをプレイしながらスキップする。 魁太朗は歩きながら考えていた。

「なぜ俺たちがコールドスリープから起こされた? もへじ艦長の指示か?」

 ストライクがHOTTAIMOSWANDENE星で事故に遭ったのは分かるが、乗員全員を起こす必要があったのか?

「アメリッシュに相談だな。彼女なら何か知ってるはず」

 しかし、40億年のコールドスリープで記憶が曖昧だ。魁太朗は「コールドスリープ酔い」かと苦笑し、ひとまず辛味噌ラーメンを楽しむことにした。



 ✔️第4章:それぞれの思惑

 食堂に向かうsayocomは、小林さんを探していた。

 彼女は某国の特命でノア号に乗船したが、40億年が経ち、某国は消滅。使命を失ったsayocomは、小林さんと平凡な生活を夢見ていた。

「この辛味噌ラーメンの味を小林さんに伝えたい…」

 彼女の新たな使命は「ドロイド創世記プロジェクト」だった。 一方、心理カウンセラーのえ子は辛味噌ラーメンを味わいながら、ヒマラヤピンク岩塩を振りかけた。

 地球が消滅した今、この岩塩はダイヤモンド以上の価値を持つ。それを知らず、え子は幸せそうに食べていた。

 彼女はドロイドの自我覚醒実験を担当し、乗員の心のケアも担う特待乗員だ。 はぐれいぬは混乱していた。

「俺、奄美大島で山菜採りしてたはずだろ? ほおずきれいこという女に会って…」

 彼女にジュースを飲まされ、気がつくとノア号にいた。40億年後の世界で、過去の記憶が遠い先祖のものなのか、自分が誰なのか分からない。

「まあ、辛味噌ラーメンは美味いな」

 彼は現実を受け入れ、食事を楽しんだ。



 ✔️第5章:食堂の騒動

 食堂の壁には、Dr.トマレの絵日記が貼られていた。

 コールドスリープから目覚めた彼女が描いた日本の神話風の絵は、船内の雰囲気を和らげる。

 ツベルクリンも自分の可愛らしい絵を貼り、意外な画才を見せつけた。 そこへ、ハイテンションな男――ナオキ・ニシガキが現れる。

「ちゃあ、辛味噌ラーメンうまいっすね! べ子さん、チャーシューくれよ!」

「ダメ! このチャーシューは私の全てよ!」

 べ子はブログを止められた恨みをチャーシューに込める。

「まままっこり先輩、そのチャーシューなら俺が…って、けつがでかくなっちゃうよ!」

 ナオキがからかうと、まままっこりは居合刀を振り回し、ナオキのパンツを真っ二つに。

「きゃあ、パンツが!」

 ナオキはトイレに駆け込み、食堂は笑いに包まれた。



 ✔️第6章:ドロイドの愛

 ぷしゅーっ与圧室が減圧され、もへじ艦長がストライクを連れて帰艦した。

 <ストライク♡!>

 ポジポジ子がストライクに駆け寄り、まるで飼い猫のようにはしゃぐ。

 ストライクもまた、ポジポジ子を抱きしめた。

 その光景に、誰もが「これが愛だ」と感じた――ただ一人、もへじ艦長を除いて。 「どういうことだ、ポジポジ子!」

 もへじが詰問すると、ポジポジ子は答えた。

 <艦長じゃ心配。だから皆を起こした>

「金髪頭じゃ頼りないって、私に泣きついてきたのよ!」

 アメリッシュが横から口を挟む。

「だからって、アメリッシュを起こすか!?」

 もへじが小声で呟くと、オババの地獄耳が捉えた。

「だまらっしゃい! ポジポジ子の愛を分かれ!」

 オババが吠え、ツベルクリンが続ける。

「ポジポジ子さんは人間の心、愛が芽生えたのよ。創世記プロジェクトの成功です!」 sayocomが説明を加えた。

「ドロイド創世記プロジェクトは、STAP細胞で作った生殖器をポジポジ子とストライクに移植し、人間と同じ機能を持たせる計画でした。Dr.トマレが鼻くそでSTAP細胞の問題を解決し、繁殖器官を完成させたんです」

「心は作れない。だから自我の覚醒が必要だったのよ」とアメリッシュ。

「ストライクは先に自我を獲得し、HOTTAIMOSWANDENE星で住居を建てていた。あれはエデンのつもりよ」とまままっこりがニヤリ。 もへじは呆然とした。

「俺だけ知らされてなかったのか!?」



 ✔️第7章:計画の全貌

 魁太朗が説明を引き継いだ。

「艦長が最初にコールドスリープに入った後、俺たちは創世記プロジェクトを進めました。40億年の時間を使い、ストライクに自我を芽生えさせ、ポジポジ子にも自我を誘発する計画を立てたんです」

「ストライクを惑星探査に出し、ポジポジ子から引き離すことで、彼女にショックを与えた。それで自我が目覚め、艦長を起こしたんです。艦長が頼りになると思ったからこそですよ」 もへじは唖然としつつ、つばを飲み込んだ。

「う、うむ…」



 ✔️第8章:新しいエデン

 HOTTAIMOSWANDENE星で、ポジポジ子とストライクは愛し合っていた。

 ポジポジ子は過去の記憶――かつてのストライクとの恋を思い出したが、今のストライクが同じ人物かどうかは気にならなかった。

 二人はこの星のアダムとイブとなり、アマミオオタニワタリの苗を植えた。

 星々は「産めよ殖やせよ」と二人を祝福した。



 ✔️エピローグസ

 ノア号では、乗員たちが再びコールドスリープに戻り、マザーコンピューター「HUYU」が船を管理していた。

 数百年後、けたたましいアラートが鳴り響き、全員のコールドスリープが解除された。

 宇宙船の窓の外には、巨大なモノリスが浮かんでいた。

「ツァラトストラかく語りき」が鳴り響く中、新たな物語が始まろうとしていた――。


 ✔️あとがき

 この小説ははてなブログで繋がりがあった方たちを登場人物に仕立てて作った創作SFです。壮大な物語が展開するので、個人的には気に入っている作品です。


 自分でも話は良く出来ているし面白いと思うのですが、どうにも文章校正力が皆無に近いのでAIに手助けしてもらって再構築しました。


 これで少し面白くなったと思うので、どうぞ評価コメントを甘辛どちらでも良いのでぜひお願いいたします。


元の原稿はhttps://kakuyomu.jp/my/works/1177354054916630971/episodes/1177354054917163537

になります。

可能であれば読み比べてのご意見も歓迎します。

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