ソシャゲの最低評価キャラとして転生したが、環境UR部隊共が離してくれない。
涙目とも
プロローグ
「———クズと、間抜けと、大馬鹿野郎の見分け方を教えてやる」
そう言うと、彼女———俺が副官として指名した
「クズは、殺した人間の数を数える。こう言うタイプは大体が若い奴らだな………自分で考えずに周りの大人に
こちら側からは、左顔一面を覆う眼帯に阻まれ、彼女の表情は分からない。しかしその声色から、心底呆れた顔になっていると想像できる。
「数年後にゃ、めでたく立派な大人の仲間入りだ。ただし、敵側に湧いたクズの1点にカウントされなければ、の話だがな………今のは笑いどころらしいぞ?」
同じ話を他の人にもしたことがあるのだろう。しかし、平和な生活を過ごしていた俺にとって笑い事では無い。
「フゥ———……、まあいい。次に間抜けは、救った人の数を覚える。殺した数だけ人を守れたと勘違いして、あたかもブチ抜いたそいつが民間人に危害を加えると決めつける、英雄気取りのアホンダラ。
その内奴らは、人のためじゃ無く自分を正当化する為に殺しをやるようになる。そこまで染まっちまったら、クズと何一つ変わらねェよ」
新しい一本に火を付け、挑発するように指先で叩き踊らせる。一口肺に含み、溜まった物を洗い流すように隅々まで充満させた後、深々と吐き出す。
「—————大馬鹿野郎の時は、どうなんだ?」
気になった訳では無い、戦場でこれ以上何を数えられるのか、シンプルに疑問だった。
「ん? あぁ、そいつらは—————失った仲間を数えるのさ」
英雄街道を踏み外した、真の大馬鹿野郎だと、初めて誰かを惜しむように顔を
◇◇◇◇◇
「お呼びでしょーか、新米指揮官殿?」
彼女との出会い方は『最悪』の一言でしか表せないだろう。
当時、ネット中で流行しており、俺自身もハマっていたソシャゲである『銃装少女:ロストパラディース』の世界に転生したとわかった俺は、推しである『M4カービン』に出会い仲間にするまで絶対に死ねないと思い、生き残る為の参謀を探していた。
銃装少女をスカウトするためには、無所属であり力量に合っていると判断され、認可を受ける必要がある。当然今のままでは最推しを選ぶことは出来ない為、周囲の意見を聞いたところ………
「なら、『ウェルロッド』がいいんじゃ無い?」
「本当におすすめするのは『M4カービン』だな。次点だと『ウェルロッド』」
「自慢の妹ですから(?)」
と、大半の銃装少女から彼女の名前が上がった。
ウェルロッドMk.Ⅱは、ゲーム内で常に最低評価を受けているハズレ枠。
「本当にこいつで昇格出来るのか??」
しかし、転生したからには最善を尽くそうと、気合いを入れ直すので合った。
「……………本当にこいつが主人公でゲーム通りに進めるのか?」
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