1.4 批評と解釈の違い

 それで次に、解釈の意味も考えてみよう。

 精選版 日本国語大辞典からの引用です。

 

 解釈:

 語句や物事の意味、内容などを説明すること。解き明かすこと。また、その解説。


 すこし今までの単語と毛色が違いますね。

 まず「語句」「事物」から「対象」が必要なのは、

 批評の要素と同じだよね。


 けれど「(意味を)解き明かす」に注目すると意味が変わってくる。

「解き明かす」とはどういうことか。

 それは「明かす」という部分に注目すれば良い。


「明かす」ことは光が当てられるように、

 何か対象があって、その対象が隠されている前提が必要だ。

 隠されていないと光で明らかにすることもできないだろう。

 このように「解き明かす」にはあらかじめ、

 隠された対象があり、それを明らかにする意味が読み取れる。

 言い換えれば、1つの正解がそこになければならない。


 対して、批評の「決定」するを考えてみると、

「決定」には必ず、隠された対象と正解、が必要ない。

 なぜなら複数の物から1つだけ選び取れば、

 それは決定したことであるのだ。

 そもそも選び取れば良いのだから、正解など必要ない。


 このように、「対象に正解があるか」が違いになるだろう。

 批評は正解が必要ないし、解釈には必要である。

 さて、次は批評と感想の違いを考えてみましょう。

 かなり大変な作業になります。

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