第17話 侵略者
ふむこの構造にこのコクピット
本当に吸血機の量産化に成功したようですね
しかし、この機構・・・搭乗者の命は軽く見られているようですねえ
外部のダメージは搭乗者にダイレクトに伝わる機構です
腕がもげれば搭乗者のうでももげ頭をつぶせば搭乗者の頭もつぶれてしまう
付け焼刃な機構です。
これでは搭乗者の身がもちませんね
とても残念な機構です
しかし、改良すれば普通に乗れるようになるかもしれませんね
「至急風の国へ通信をつないでください」
「はっ」
ブーンッ
通信がつながりスクリーンに映像が映った。
「おっジードかい、どうしたんだい?」
「ナディーナ、ついさきほど雷の国のロボットと思わしきものと戦闘しましてね
その時にロボットを回収したのですがどうやらこのロボット神器の複製目的で作られた凡用の量産機みたいなのです」
「へぇ神器を量産かい、すごいこと考えるんだね
雷の国って確かどこの国とも関わらないを徹底しているんじゃなかったか?」
「ええ、そうです
私も一度近くまで伺いましたが聞く耳すらもたないようで
技術でいえば最先端の技術を誇ると噂されるくらいの技術国家です
それも戦闘に使われる武器などの技術が進んでいるとか
魔物と戦うためのものとは思えないほどの強力な武器もあるとかないとか
噂されるためとても近寄りがたい国ですよ」
「あそこの国なら神器を研究して量産しようとするのもうなずけるな
だがそれを人間同士の戦争で使用するなんて
雷の国はなにを考えているんだ?」
「あくまで私見ですが土地と資源・・あるいは他の神器でしょうか
我が国にも何かしらしかけてくると思われますが
あなたの国も気を付けた方がよいでしょう
例え空に浮いている国だとしても油断はできませんよ」
「まあそれはわかるんだが、あねきがあの調子じゃな・・」
「まだ不調なのですか?」
「いやぁそれが身体事態は調子がいいんだけどね
まだあの王女さんのことを考えているようで
心ここにあらずでさ・・」
「そういうことですか
まあ仕方がないでしょう、あの殿下のすることは王族の常識から外れていますし
ただの無垢な良心の塊なんですよ
真剣に考えれば考えるほど理解に苦しむのではありませんか?」
「それとはちょっと違うんだよ
なんというか心配してるというかまた何か犠牲にするんじゃないかって
いてもたってもいられないって感じなんだ」
「あなたも大変ですね」
「まあそんなわけだからさ警戒はしとくよ
それでその機体がどうしたんだ?」
「ああ、話がそれましたがこの機体を詳しく調べて作り直せば
新しくこちらの戦力にならないかと思いましてね」
「やってみなきゃわからないけど
やってみる価値はあるかもしれないな
そっちは火の国にいるんだよな?
うちのあねきがイライラしてっから取りにいかせるよ
それなら王女さんの様子も見れるから丁度いいかもしれないし」
「そうですか、わかりました。
こられるまでには梱包しておきますね
ですがいいのですか?王女殿下に宅配なぞやらせても」
「いいって、そっちの国に用があるっていったら
何も言わず急いで飛んでいくと思うからさ」
「わかりました、ではお待ちしておりますね」
プツンッ
そういうと通信が切れた。
「もうすぐ本国です!」
「つきますか・・さてヴェスティアはどうしているでしょうか
殿下をここへお連れしてください」
「はっ」
数時間後・・・火の国についた私たちは無残な姿に驚愕した。
それは火の国があったであろう場所で
「これはいったい・・・」
「ここは本当に火の国なんですか?」
「ええ、あっているはずですが
なぜこのようなことに?」
火の国と呼ばれる場所には大きなクレーターと思わしきものがあるだけで
それ以外なにも見当たらなかった。
そして私はまた国を失った。
「おそらく火の神器はもうここにはないでしょう
なにが起きたのかわからない以上ここにいても仕方がありません
一旦風の国へ戻りましょう
風の国へ通信をつないでください」
「妨害電波です!通信がつながりません!」
「やれやれ、いったい何が起こっているのですか
通信を妨害されてるとしてもできる者がいるとすれば
雷の国・・ですか。
進路を風の国に向けてください。
あと警戒を怠らぬようお願いします」
いったい何が起ころうとしているのでしょうか
まずは情報が必要ですね
「ランディ君、キミにお願いがあります
雷の国へ行き偵察をお願いします。
危険だと感じたらすぐ帰還して構いません
少しでも情報が欲しいのでお願いしますね」
「は、了解しました」
「え、大丈夫なんですか?彼一人で」
「ええ、問題ありません
彼一人ならある程度の対処は可能ですので
それにまずは何が起こったのか知る必要があります
分析するにはあまりにも情報が少なすぎる
情報を妨害電波によって規制させている可能性があります」
「それじゃあネフィリム王女にも通信がとどかない・・?」
「ええ、とても危険な状態です
すぐに合流したいところですがこちらも危険なため
まずは風の国へ向かいましょう。
途中でネフィリム王女に会えればいいですが
すれ違いになれば合流が難しくなりますね
念のため殿下は、神器で出撃し
外の警戒とネフィリム王女の探索をお願いします
飛空艇周囲で構いませんので。」
「わかりました」
私は甲板に急いで行き神器を出した
「アズマーダ!出るわよ!」
探索カ?
「うん、心配だしね」
私は飛空艇についていきながら飛びつつ周囲を警戒をしながら
ネフィリム王女の探索を行った。
しかし、風の国につくまでにネフィリム王女を見つけることはできなかった。
やっぱりすれ違いになっちゃったのかな・・
雷の国にのロボットも会わなかったし
「殿下、風の国にて会議を行いますので
同行していただけませんか?」
「はい、私でもお役に立てますか?」
「ええ、いていただけると助かります」
そういうと私たちは風の王城にある会議室へ出発した。
そのころネフィリム王女は、火の国があった場所にいた。
「え・・・・なにこれ?
私道間違えたのかしら
ナディーナ?聞こえる?ナディーナ?
通信もつながらないなんて・・・
なにか嫌な予感がするわ
一旦戻りましょうか」
ネフィリムは風の王国に帰還することにした。
その時どこからともなく男の声がした。
「おいおい、まだ帰るには早えんじゃねえか?」
「誰です!」
いきなり通信に割り込んできてスクリーンに一人の男が映りだされた。
「あ、あなたは?」
「俺か?俺はなぁ雷の国ボルトアージの第二王子さ
お前は・・・風の国の王女ってとこか?」
「そうだけど、あなた失礼な物いいね」
「それはすまねえなぁ、俺は兄貴みたいに教養がなくてよお
どいつもこいつも兄貴兄貴兄貴ってうるせえんだよ
俺だってな王子なんだぜ?」
「だからなに?私には関係ないのだけど」
「まあおまえにゃあ関係ねえか?でも用はあるんだ」
「私はないわ」
「俺にはあるんだよ!
だから黙って返すわけにはいかねえ」
なんなのこいつ?
「あ、そでも私は帰らせてもらうわ」
「おっとまちな」
ネフィリムが帰ろうとしたとき目の前に雷の神器が現れた。
「か、雷の神器!?」
「ああ、そうだ俺様のロボットだ
お前はスピードに自信があるようだが
俺の前では無駄だ」
「なによ!止められるものならっ!」
ネフィリムは全速力で離脱しようとした。
「う、動けない・・?」
「俺の武器は特殊でよお、この鞭で相手を捕まえて
んでこの電気で相手の動きを止めるのさ」
そういい終わるとネフィリムの体に電気が走った。
「がああああああっ!!」
「ひゃはははっ!どうだ電気の味は
安心しろよ、因子は殺さず連れて来いって言われてるからさ
ほんとは光の神器をもらう予定だったんだけどなぁ
まあ神器には違いないからお前でもいいよ」
「な!なんですって!?」
でも、まだあの子は捕まっていない
ということは私が先についたの・・?
「ああ、この火の国の惨状だろ?それはな
火の神器を暴走させてぶっ壊したんだよ
そうすれば新しく神器と因子が生まれるってな
お前知ってたか?まあ知らねえよな
あのマッドな博士が教えてくれたんだ。
器のいない神器は暴走させることによって自爆をさせることができるってな
面白かったぜ~、チュドーンっ!て爆発してな?ひゃはははっ!!
人がゴミのように消えゆく姿は気持ちよくて仕方ねえ」
「ゲスが・・!」
このまま喋らせて情報をできるだけ集められたらいいのだけど
聞いてるだけで怒りがこみあげてくるわ
「あ、やべそろそろ時間だ。
ちんたらしてたら通信妨害もできなくなるからな
ここにいるのがバレちまう
ってことでこのまま気絶してくれや」
そう言い終わるとまた電気が身体に走った。
「がっああああああっ!!」
「俺はどっちかっていうとSっ気が強くてなぁ
こういうの見てると気持ちよくなるぜ・・ぐっふふ」
そういうと男は気持ちの悪い笑みを浮かべた。
この・・・変態王子・・・が。
ネフィリムは電気ショックにより意識を失った。
「おい、おまえら!回収して運べ」
「はっ!」
「さっさと国に帰るぞ~、早く帰ってビール飲みてえわ」
王子と兵士たちは神器に乗って気絶したネフィリムを
回収し運んで行った。
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