第10話 亡命王女

私は、少し前強硬主と思われるタコと遭遇し戦闘を開始した。

なぜか電気ショックを浴びせられ続け失神してしまう。

あれだけ電気浴びせられたら誰でも気絶するよね?

あのタコ許すまじ

三倍にして返す!

そう思っていたんだけど目を覚ましたらタコは討伐されていた。

ショボン

私ってまだまだダメダメだ。

そう思って落ち込んでいるとジード団長がやって来た。

「姫殿下、お目覚めになられたのですね」

「はい、でもなんかボロボロで

結局役には立たずタコも倒されたので

私は何しに行ったのかなって感じです」

「いえ、姫殿下のおかげで水の王国の王子殿下が立ち上がり水の魔女の因子である王子が水の神器を稼働させることができたのです

そのおかげでクラーケン、強硬主を討伐することに成功したのですよ。」

「ほえ?私のおかげ?」

私なにかしたかしら??

「姫殿下の戦いを見ておられまして心に響いたのでしょう、王子殿下が戦うと立ち上がられたのです」

え!?見られてたの!?

ほとんど失神状態の私を・・・

めちゃ恥ずかしいじゃん・・

「恥ずかしがる必要はありませんよ

立派に最後まで戦いました。

ですが今後の事を考えると姫殿下にはもう少しお強くなっていただかないといけませんね」

ですよね~・・・

わたしってへっぽこだし

搭乗者の強さが影響されるのなら私自信も強くなる必要があるもの・・・。

「そこでなんですが姫殿下には次の国にいくまでランディを戦闘の教育係としてつけさせていただきたく思います。」

「え?でも私他国の人間ですよ?」

「そこも対処するつもりです

姫殿下には我が国へ亡命という形で所属していただこうかと思っております。

国が滅亡し存在しなくなった今殿下は危うい立場にあります」

「え?それってどういう・・?」

「例えばなんですが神器を抑止力である核兵器とします

それがどの国にも属さずその辺りに平然とおいてあったとしたらあなたはどう思いますか?」

「そ、それは危ないよね」

「ええ、危ないのです

だからこぞって他国が自国のものしようと動き出すはずです

ひとつの国が所有するにはあまりにも強大な力

それがふたつ、みっつとあればパワーバランスが崩れてしまう」

「それって人同士の戦争が起きるってことなんですか??」

「ええ、いってしまえば最終的にはそうなるでしょうということです

これは私の推測ではあるのですが

魔物が絶滅したとき次に残るのは何でしょう?」

人々・・・?

「ええ、その通りです

人間とは同じ過ちを繰り返す生き物でもあります

人が残ればあとは国や土地の奪い合いが起こる

全てがこうなるよう狙っているかのように」

私には全然わからないんだけど・・・

「分かりやすく説明いたしましょう

まずこの魔物の進軍は、実はこうもとれるのです

魔物の進軍は全ての国に共通して起こる

そして人々は魔物を倒そうと国同士で協力をする

ここで今までなかった国同士の結び付きができてしまいます

これこそが本当の狙いでは?と

そして魔物がいなくなればあとは残った国がどうなるか考えなくてもお分かりでしょう

無理に結束させられた国々はこぞって抑止力である神器を奪い合う

神器が揃えばあとは国の奪い合い

ここまで言えばもうおわかりになりますか?」

「それって・・・どうにかならないんですか?」

「全ては神器と魔物の存在が世界を滅亡へと導いていると

これもあくまで憶測なんですが

神器のBSKモードというのは強硬主などの強い魔物を倒すためにあるというのは本来の使い方ではない

本来の目的は搭乗者を気絶させ神器に操作をシフトチェンジさせる

そして世界を滅亡へと導くもの

全ての神器が揃えばそれが可能なのではないか?

と私は考えております。」

「そこまでわかっていて何もできないの?」

「ええ、今の私達では止めることはできないでしょう

ですがイレギュラーというものはあると思っています

「イレギュラーですか?」

「ええ、これも私の推測ではあるのですが

あなた方転生者は実は誰が転生させられるかは決まっているのではないか?と

おそらくなんですが転生者は選び抜かれ善なる者、もしくは幼き者なのではないと思っています

そうでなければ操ることはできませんからね

もし邪悪なる者や邪なる者が搭乗者であれば

コントロールはできません

予測不能でもあります

それらが世界を破壊してくれればそれでいいかもしれませんが

完全なる滅亡を意味するのなら神器全てをBSKにし世界を一掃するほうが早いとは思いませんか?」

「はぁ・・・」

私はまだ話に追い付いてない・・

「それこそが神の狙いなのではないかと

500年毎に神が神器を用い世界を一新する

これが神の仕業なのではないでしょうか?

もし神がいればのはなしですがね

その神をも予期せぬイレギュラーを起こし得る存在こそがイレギュラー

もしかしたらあなたかもしれませんね

と、長々とお話をしてしまって申し訳ありませんが

本題に入りましょうか」

「はい、私があなたの国へ亡命すればいいのですね」

「ええ、手続きは私の方でしておきますのでご安心下さい」

「でも、王様とか王子さまがいるんですよね?」

「ええ、そこは私とランディ君が目を光らせておりますのでご安心下さい」

「陛下も抑止力のひとつである神器がふえるのなら文句も言えないでしょう」

「あはは・・・」

この人には逆らえないな・・

「そういえば王子殿下はどうされているんですか?」

「王子殿下は戦闘の後少し負傷されておりまして

今はお城の方で安静にしておられますよ

会いにいかれますか?」

「え?いいの?」

「ええ、構いませんよ

口うるさい宰相にも話は通しておきますので」

口うるさいって・・・

「迎えはデュランにさせますのでしばしお待ちください」

「はい」

「では私はこれで失礼します

あ、それから次の国へは少ししたら向かおうと思いますのであまり長居はできないと思っておいてください」

「次の国ですか?」

「ええ、次の国は風の国ミラルボーズです」

「わかりました」

そういうとジードお辞儀をし部屋から退出した。

なんか色々推測だけどお話があって混乱しそう

でもあそこまで考えられるなんて私には真似できない

さすがメガネだわ

そうこうしているうちにデュラン団長が訪ねてきた

コンコン

「はい」

「失礼、デュランですお迎えに上がりました。」

「はい、今いきます」

私は私室から外へ出た。

うわ、今見てもやっぱり大きな人だ

熊みたいに大きくて筋肉マッチョだ

「では、いきますのでついてきてくだせ」

私はお城へ行くため筋肉マッチョについていった。







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