第2話 うつわ


うつわに何を容れるかは自由だが

容れすぎはよくないようだ

かと言って

全く何も容れないのも

うつわの意味をなさない


私といううつわの大小を

私はまだ良く理解できていないが

少しずつ

許しと諦念によって

大きくなっていると感じる


しかし例えば

どれほどのかねを探し出しても

全ては持ち帰れない

限度があるから


私はこのうつわ

宝石のような思い出を容れようと思う




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