日常が裏返る、その一瞬

眠気と空腹に揺れる少年の夜に、突如現れた吸血鬼の少女。
誰もが一度は憧れる(?)非日常が、ごく普通の高校生の目線で淡々と語られることで、かえって現実味と緊張感が際立ちます。
吸血鬼という王道のモチーフを扱いながら、コミカルで親しみやすい文体が新鮮で、読んでいてまったく飽きませんでした。
まだ始まったばかりの物語ですが、すでに登場人物たちのキャラ立ちや伏線の気配がしっかりしていて、これからどんな世界が広がるのか、期待せずにはいられません。