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第32話
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『配信者、ダンジョン突入中。【コメントで攻略】』
「俺は俺。服が変わってもな」
🎥【配信開始：駅前広場・ベンチ】
カメラに映るのは、ダンジョン付近にあるちょっとくたびれた駅前。
木のベンチに座っている主人公の姿──
服装は明らかに地味で貧相。古びたパーカーに色褪せたズボン。
どこにでもいそうな、どこにもいない主人公。
👦主人公：「はい、始まりました。いつもの駅前です……」
💬コメント欄即座に沸騰：
> 「巫女服は！？巫女服どこやった！？」
「この間のチャラかわ服どこいった」
「なんか今日、服だけで貧乏くさいｗ」
「でも好き」
👦主人公：「いや、巫女服で駅前座ってたら職質されるわ。てか、服変わっても中身は俺だからな？」
💬コメント：
> 「わかってるよ」
「服なんか関係ないんだよな」
「主人公＝主人公。どんな格好でも君だわ」
🎤【本題：登録者＆収益発表】
👦主人公：「さて、今日は配信前にちょっと報告を……。まず、登録者数──現在26,728人！」
→コメント欄「おおお！」「着実に増えてるなぁ…」
👦主人公：「月間の推定収益は……正直ちょっとビビった。約21万円だってさ」
> 「めっちゃリアルな額」
「地味に生活できそう」
「飯代に使って」
👦主人公：「てことで、まずは──朝飯（買ってきた焼きそばパン）食べます。配信しながら」
→袋を開け、ガサゴソ。ボソボソと食べ始める
🍞【腹ごしらえトーク】
👦主人公：「……俺ね、思うんだよ。奇行とか巫女服とか色々やってるけどさ」
👦主人公：「こうして笑って、見てくれて、コメントくれるみんながいるから──俺は配信できてんだよな」
→少し視線を落としながら
> 「ちょっと泣きそうなんだけど」
「こっちがありがとうだよ」
「黙ってても伝わってるからな」
「いやお前巫女服で胸にスライム抱えてた奴だろ？好き」
👦主人公（苦笑）：「どんな姿でも、俺は俺。変わるつもりも、変えられるつもりもないけど──でも、みんなが見てくれる限りは、全力でやるよ」
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